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左側


いつも欠けたままの隣は

日差しをあびて輝き始める

雨がつたう傘の色が

小さな光を拾い集めて

少しだけ君の顔を映していた


僕の隣は少し息をしはじめて

その気配に瞳を気にしている僕がいる


猫が傍で気配を隠し泣いている

悲しい鳴き声に聞こえるのは

僕のこころが映るから


ずっと前に出会ったはずの君だったけど

君を見てなかったんだね

ずっと前から知っているはずの君だったけど

君を通して優しさだけを感じてたんだね

君がいたはずの

僕の左側は

君の気配を感じない

僕がいたんだ

君の優しさを

僕の左側は

君と勘違いしていた

僕がいたんだ

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今日は皆さんをお騒がせします。
1日で10個の詩を綴ってみたいと思います。
チャレンジにお付き合いください。



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髙橋玲子
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