海の中〜番外編
「重鎮。わたしはもう地上の世界へ行きたくない。もうずっと海の中にいます。何度も地上に向いて人間の人生を生きたけど⋯もういいです。行きたくありません。わたしは終了。人間しない。人間を体験しにはもう行かない。」
『kayoや。なぜそんなことを言うのだ。まだ行けるぞ。やって来れる。体験しに行けるのだ。人間また試してこい。楽しいこともたくさんあるぞ。』
「いやです。もう二度と行かない。行かないったら行かないの！イーッだ。」
『kayoや。まだ話そうぞ。こっちへおいで。』
「いや。重鎮キライ。好きじゃない。重鎮のそばに行かない。」
スタコラサッサ〜。
『なぜkayoはあんな聞き分けのないことを⋯。毎度毎度面倒くさいのぉ。。』
「すみません💧重鎮。kayoはやはり傷を深く刻み帰ってきました。その傷が癒されなければ“次もまた地上に行くよ！”と言うエネルギーにはならないと感じます。」
『なぜ毎度毎度傷をつけて来るのだ⋯。いい加減に傷を癒し昇華するやり方を学んできても良いのではないだろうか？何をしに毎回地上に赴いてシゴトをしに行っておるのか。』
「すみません💧ピュアになって帰ってきてはいるのですが…。ピュアになると幼子の様なワガママぶりで。自由になってしまうのです。」
『いや、まぁ…そうだのぉ。ピュアでおるのはいいのだ。いいのだがぁ、もう少し話を聞いてはくれないのかのぉ。』
『僕が一緒にお話を聞くことをします。』
「そうか？頼むぞ。あと一度⋯kayoには地上に向いて行ってもらいたいのだ。」
『最後だからですか？最後の“人間の旅”だからですか？』
『そうなのだ。最後なのだ。最後だからする事やる事たくさんあるのだ。盛りだくさんなのだ。解消するものが色々あるのだ。行かないとならないのだ。行って解除して来ないとならないものがあるのだ。』
「それでは僕にもありますね。kayoにあるものは僕にもあるものだから。僕もして来ないとなりませんね。」
『おまえもなぁ⋯。最後なのだ。最後の旅。人間としての人生を生きるのが最後。最後じゃ。未練なく楽しんで来なさい。』
「わかっています。ちゃんと楽しんで生きます。」
『うーむ…。最後なのだからしっかりと交わり結んで帰るようにな。また失敗なんて事にはならないようにな。
あー、まぁ最後なのだから失敗して帰る事はしないだろうがのぉ。』
「全て僕の段取りでしてしまったことでした。kayoに我慢と辛抱の種を植え付けてしまったのは僕なのでしたから⋯。それを次の世では解除して行きます。しっかりとミを結び帰ってきます。」
『よし。それを聞けば安心だ。何のために植え付けたのかもおまえは全てを分かっていてその様にしてきた。だがのぉ…あまりそれを幾度も続けるのもいかがなものかとおまえとkayoを眺めながら感じていたものだ。』
「すみません💧僕にも色々とプランがありまして…。一番適すやり方を採用しているものですから・・・」
🐳🐳🐳 🐳🐳🐳 🐳🐳🐳
「も〜ぉ、重鎮きらい。お話聞きたくない。いやだ。わたしもう飽きたの。地上の世界はもういいの。懲り懲りしたの。」
またそんな事を言ってー。kayoのその話も聞き飽きたよー。いつもいつも帰ってからそんなことばっかりだね。タコさん大量発生しちゃうよ🐙🐙🐙
「だって、重鎮しつこいの。また行けとか地上楽しいぞとか、まだ体験していないことたくさんあるぞとか。
イーの。わたしもういいの。地上は行かないんだ。」
kayoそれで後悔はないの？
「後悔？後悔ってなに？」
そっか。後悔って何かは忘れたんだね。
「知らなーい。なんだかそれ美味しくなさそうね⋯。味わいたくないわ。」
ここにいるボクたちの方が色々な事を理解してしまったようだね。
「とにかく！地上にはもう向かない。降りる。つまんない！」
あのさぁー。
そのままだったらkayoはここにずっといても楽しい気にはならないよ〜。
「なんでよ？🤨」
終わっていないからだよ。
「なにを？終わっていないと言うの？」
本当にしないとならないことだよ。
それをしないと完成出来ないものだよ。
すると決めたのはkayoと相棒だよ。相棒の彼がプランを立てた。計画書を作成した。kayoは内容をみて受け入れた。理解した。忘れちゃったの？
「そうだっけ⋯。」
多分。次。最後のはずだよ。人間として生きる人生の最後の旅。ここでクリア出来なかったら・・・その次はもう出来ないよ。
「するかもしれないじゃない。」
いやぁ…もう無理でしょう？わかるでしょう？保たないでしょう？
「。。。うん。。。」
お話聞きに行っておいで。重鎮待っているよ。最後なんだからしっかりと話し合いした方がいいよ。
「わかったよ〜😊
カニさんたち。ありがとう💕」
ーーー
しばらくして。
kayoと相棒は最後の人間旅へと向かって行った。
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