生理学 神経線維の興奮
皆さんこんにちは😊!
マガジン発足から4ヶ月経ち、毎週、毎日休むことなく記事が更新されてきました。
火曜日は生理学に焦点を絞っています。
各学校の3年生は概ね全範囲が終わってきて、毎週のように試験が多いと思います。
数週間前まで更新していたホルモンの範囲も、現在更新している神経の範囲も
出題率が高く、引っかかりやすい範囲です。
わたし自身が受験生の頃に間違えて理解していた部分も含めて丁寧にお伝えできるようにしますね✨
今週もよろしくお願い致します。
今週の問題
問 末梢神経における活動電位の興奮伝導に主要な役割を果たすイオンはどれか。
(はき第20回)
1 カリウムイオン
2 ナトリウムイオン
3 カルシウムイオン
4 マグネシウムイオン
皆さん覚えていると思いますが、神経線維の興奮には2つのイオンが大きく関わってきます。
2つとも選択肢に含まれていますが、、笑😳
確認していきましょう!!
問題の回答
1 カリウムイオン
そもそも、カリウムイオンは神経線維(神経細胞)のみに関わらず、
細胞内に多く含まれるイオンです。
神経の活動電位の際には細胞内にあるカリウムイオンと
細胞外に多いナトリウムイオンが刺激を受けて細胞内外を行き来することで起こります。
そのため、活動電位の説明をする際に「カリウムイオン」という単語も出てくるのでややこしいですが、「活動電位の際の主役」では無いためこの選択肢は✖️となります。
2 ナトリウムイオン
ナトリウムイオンは前述した通り、細胞外液の陽イオンのうちの約90%を占めています。
刺激のない静止電位の際は細胞外液に落ち着いているイメージです。
しかし、刺激を受けて活動電位が発生すると「ナトリウムチャネル」という
細胞膜上にある「ナトリウムが通れるゲート」が開きます。
すると、ナトリウムイオンが細胞内に流入することができ、「活動電位が発生した」という表現になります。
ナトリウムが細胞内に流入したことが引き金となって起こる電位なので活動電位の主役はナトリウムイオン といえます。
なので、この選択肢は⭕️です。
3 カルシウムイオン
答えが出てしまいしたが、他のイオンも人の体の中で働いているイオンなので確認します。
カルシウムイオンは筋細胞の活動電位の発生時や、筋肉の収縮の際に働くイオンです。後々出てくるイオンですが今回の問題では✖️となります。
4 マグネシウムイオン
こちらもよく名前を聞くイオンですね。マグネシウムは「ミネラル」と言われる栄養素の1つとなります。なのでこれ1つで骨や筋肉を動かすというよりかは、タンパク質に結びついた形で体内に存在し、あらゆる体内の機能を調整している
というイメージが分かり易いと思います。
こちらも今回の選択肢では✖️となります。
静止電位の主役はカリウムイオンです!!
このような表現を授業で聞いたことがある方もいるかもしれません。。
もうこれだけを覚えて、
「問題文に静止電位とあれば、カリウムイオンを機械的に選ぶ」という方も少なくないと思います。その覚え方実際に内容を理解できているでしょうか?
静止電位でカリウムイオンが主役と言われるのには理由があります。
そもそも静止電位とは神経線維の安定した膜電位のことです。
・温かさや痛みなど何でも、刺激を受けていない
状態のことです。
この状態の際には、イオンたちの大きな動きは基本的にありません。
なので、細胞内外の基本的な持ち場にそれぞれのイオンがいる形となります。
ナトリウムチャネルや、ナトリウムポンプなどのゲートは閉まっていて
細胞内に、カリウムイオン
細胞外に、ナトリウムイオン
そして、活動電位が発生した際にカリウムイオンのために働くイオンとして
蛋白陰イオンというものも細胞内に存在します。
これは、ナトリウムが細胞内に流入した際にカリウムイオンが細胞外へ出ていくことが関係します。
この時に、カリウムイオンが細胞外に出過ぎて、イオン濃度が変わってしまわないように細胞内の蛋白陰イオンがカリウムイオンを引き寄せる役割を担っています。
細胞外に遊びに出て行ったカリウムイオンを
「あんまり遠くに行かないでねー」と見守る保護者のような存在ですね。😇
いかがでしたでしょうか?
簡単な表現にしようと、文字が多い回となってしまいました💦
来週は活動電位について詳しく確認していきますね😊♪
静止電位の状態を知っているのが前提となりますので
復習してみてくださいね。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
おもしろい!と思って頂けたら、本記事を「スキ❤️」「各種SNSでシェア」などを頂けましたら、これからも頑張る励みになります💪✨
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