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【草花】クサスギカズラ(生薬:根は天門冬)

クサスギカズラ
Wikipedia> https://ja.m.wikipedia.org/wiki/クサスギカズラ


   クサスギカズラ(草杉蔓、学名:Asparagus cochinchinensis)は、キジカクシ科クサスギカズラ属の草本植物。

   生薬「天門冬(てんもんどう)」の基原植物の一つとして日本薬局方で定められており、5月頃にコルク化した外層の大部分を除いた根を収穫し、湯通しまたは蒸したものを用いる。根が飴色をしていて太くて長く、甘味の強いものが良品であるとされる。同属別種の植物であるタチテンモンドウ(Asparagus cochinchinensis var. pygnaeus)は天門冬として利用しない。鎮咳、利尿、滋養強壮などの効果があるとされ、滋陰降火湯や清肺湯などの漢方薬に配合されている。 アミノ酸の一種であるアスパラギンやサポニンの一種であるアスパラサポニン(asparasaponin)類、ベータ・シトステロールなどを含む。
〜[上記wikipediaより抜粋]


 


【熊本大学薬学部・薬草園】【植物データベース】
キジカクシ科
Asparagaceae
クサスギカズラ
Asparagus cochinchinensis (Lour.) Merr.
別名
テンモンドウ
URL> https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/yakusodb/detail/003365.php


【薬効と用途】
   鎮咳去痰,清熱作用があり,乾燥性の咳や粘り気のある痰が出る症状に用いる.漢方処方では滋陰降火湯,清肺湯などに配合される.民間では,焼酎漬けや蜂蜜漬けを滋養強壮,虚弱体質の改善,咳止めなどに用いる.
   若菜や根はよくさらして食用にすることがある.肥大した紡錘根は砂糖漬けにして食べられる
〜[上記「植物データベース」より抜粋]




【東京生薬協会】【新常用和漢薬集】
テンモンドウ (天門冬)
URL> https://www.tokyo-shoyaku.com/wakan.php?id=169


【基原】 クサスギカズラAsparagus cochinchinensis Merrill (Liliaceae ユリ科)の根被の大部分を除いた根を,湯通し又は蒸したもの
【調製】 5月頃掘り出し,コルク化した外層の大部分を除き,蒸した後,乾燥する.
【選品】 根が太くて長く,あめ色を呈し甘味の強い潤いのあるものが良い.
【適応】 鎮咳・利尿・滋養強壮・緩和作用があり,便秘,糖尿病,肺壊疽,肺膿瘍などに使用される薬方に配合される.
【漢方処方例】
滋陰降火湯(じいんこうかとう),清肺湯(せいはいとう)
構成生薬のうち,天門冬,麦門冬の組み合わせにより,虚弱者,高齢者などの慢性の咳や粘稠な痰を改善する.
〜[上記「新常用和漢薬集」より抜粋]




【養命酒・元気通信】生薬百選
天門冬(テンモンドウ)


   ラテン名はAsparagus cochinchinensis Merrill (ユリ科)で、その名の通り野菜のアスパラガスの仲間です。芽生えの時期は写真右のようにアスパラガスによく似ていますが、大きくなるとクサスギカズラはツルになるので簡単にわかります。
…生薬百選46で紹介した「麦門冬(バクモンドウ)」と同じユリ科で名前が似ています。漢方ではこの2つの生薬を併せ用いると作用が増強し合うということで、鎮咳、去痰効果を期待して「清肺湯」、「滋陰降火湯」に用いられています。また天門冬は酒に浸して用いるのに適した生薬の1つです。中国三千年の薬と薬法の集大成である「本草網目」中に69種の薬酒が収載されていますが、その中で「天門冬酒」として収載されています。日本では国の公定書である日本薬局方に収載されており、「本品はクサスギカズラAsparagus cochinchinensis Merrill (Liliaseae)のコルク化した外層の大部分を除いた根を、通例、蒸したものである」と記載してあります。
〜[上記「生薬百選」より抜粋]

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