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ゴルフのティーの歴史 〜砂の山からティーペグへ〜
ゴルフをプレーする時、最初にボールをティーアップして打ちますよね。これは当たり前の光景ですが、実は昔はティーペグなんてものは存在しませんでした。では、昔のゴルファーたちはどうやってボールを打っていたのでしょうか?
実は、砂や土を小さく盛り上げ、その上にボールを置いていたんです。この方法がずっと続いていたのですが、時代とともに変化し、現在のティーペグが生まれることになりました。今回は、ティーの歴史をわかりやすく解説します!ちょっと歴史認識の誤りがありましたらやさしく正していただけると嬉しいです(笑)
そもそも「ティー」という言葉の由来は?
現在の「ティー(Tee)」という言葉は、元々の意味と少し違った使われ方をしています。
いくつかの説がありますが、有力なのは以下の2つです。
1. オランダ語の「TUTJE(小さな山)」が変化した
• 砂や土を盛り上げる行為から来たという説。
2. ゲール語の「TIGH(家)」が変化した
• 初めにボールを打つ「場所」を意味していた。
つまり、もともとティーという言葉には「砂や土を盛り上げる」という意味ではなく、「最初のボールを打つ場所」という意味があったわけです。
この流れから、現在のティーインググラウンド(ゴルフの最初の打つ場所)が生まれたと考えられています。
ゴルフ最初のルールにあった「ティー」の意味
ゴルフの最も古いルールは**1744年に作られた「13カ条のルール」**です。このルールの中に、ティーに関する面白い記述があります。
第2条:「ティーは地上に求めなければならない。」
現代の感覚で考えると「ティーを地上に求めるってどういうこと?」と思いますよね。これは「ティーペグを使うな」という意味ではなく、「ティーとは場所を指す言葉だった」ことを示しています。つまり、ティーとは盛り上げるものではなく、最初のショットを打つ位置を示す言葉だったのです。
ティーグラウンドの概念がなかった時代
さらに、13カ条のルールの第1条には、こんな記述があります。
「ホールから1クラブの長さ以内にティーを定めなければならない。」
これは何を意味しているのか?
この時代には、ティーグラウンドとグリーンの区別がなかったのです!つまり、ホールにボールが入ったら、そのすぐ近くで次のホールのティーショットを打っていたわけです。
しかし、1クラブの長さ(だいたい1メートル前後)では近すぎて危険だったため、後にルールが変更されます。
「ホールから4クラブの長さより近くなく、6クラブの長さよりも遠くなく」
少しずつ、現在のティーグラウンドの概念に近づいていったわけですね。
はじめはカップがなかった?
さらに、驚くべきことに、最初のゴルフにはカップ(ホールの穴)が存在しませんでした。
では、どうしていたのかというと、プレイヤーはボールを穴に入れた後、自分でその穴からボールを拾い上げ、その際に砂をひとつまみ取るという習慣がありました。そして、その砂をティーアップのために使っていたのです。
この時代のゴルフでは、ホールに入ったボールを拾い上げることと、次のティーショットを打つことが、同じ動作の流れの中にあったというわけです。
カップの進化とサンドボックスの登場
しかし、その後、カップが金属製(鉄製)に変わることで、この流れも変化します。
カップが金属製になると、プレイヤーはもう砂を取る必要がなくなりました。すると、ティーアップのための砂をどうするかという問題が生まれます。
そこで、「サンドボックス」と呼ばれる砂入れがティーグラウンドの横に設置されるようになりました。プレイヤーやキャディは、ここから砂をつまみ取り、それを使ってティーアップするようになったのです。
これが、後にティーペグが登場するまでのティーアップの一般的な方法でした。
昔はティーアップはキャディの仕事だった?
昔のイギリスでは、ティーアップするのはキャディの仕事でした。というのも、ティーアップには砂を使う必要があり、貴族や上流階級のゴルファーたちは手を汚したくなかったのです。
ティーグラウンドの横にあったサンドボックスからキャディが砂をつまみ、ボールを置きやすいように盛り上げていました。
しかも、キャディの腕によってティーの高さを調整することもあったとか。ティーショットの打ちやすさはキャディの技術にかかっていたんですね。
現代のティーペグはどうやって生まれた?
こうして長い間「砂の山」がティーの役割を果たしていましたが、技術の進歩とともにティーペグが登場しました。
最初は木製の小さなピンのようなものが使われ、その後、現在のようなプラスチックやゴム製のティーペグへと進化していきました。
セント・アンドリュースの伝統
最後に、ゴルフの聖地セント・アンドリュースに伝わる面白い話をご紹介します。
昔、クラブキャプテンの始球式では、普段キャディがやるティーアップを専属プロが担当するという伝統がありました。1875年、プリンス・レオポルド(イギリス王エドワード7世の弟)が始球式を行った際、伝説のゴルファートム・モリスがティーアップを担当しました。
トム・モリスは、この出来事を「自分の人生で最も名誉な瞬間だった」と語ったと言われています。それほど、ティーアップには特別な意味があったのですね。
まとめ
1. 昔はティーペグはなく、砂を盛り上げてボールを置いていた。
2. ボールを拾い上げる時に砂を取り、それをティーアップに使っていた。
3. カップが鉄製になったことで、砂を取る必要がなくなり、サンドボックスが登場した。
4. やがてティーペグが開発され、現在の形に落ち着いた。
ゴルフの歴史を知ると、今何気なくやっていることにも深い意味があることがわかりますね!
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