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ラストエンペラーとスター・ウォーズをつなぐ音列

「スター・ウォーズ」それもあの伝説の第一作については、もうこれでもかってぐらいたくさんの方々がいろいろ語って論じて分析されているわけですが…

私にいわせれば音楽について本当にじっくり分析してみせたものって、あまりないように思います。

たとえば上の動画、押してみてください。EDの、「DIRECTED BY GEORGE LUCAS」とアイリスするところの演奏です。C長調であの旋律が奏でられるのに今気づいてびっくりです。

OPではB♭長調。それが ED では王道のC長調です。

そしてデス・スターのモチーフに切り替わる。♪ファファーレッ、ファファーレッ、ラ♭ラ♭ー、ソーラ♭ソファッレー(C長調)

これ「ラストエンペラーのテーマ」(バーンではなく坂本っちゃんのほう)のイントロと同じ音階やないですか。ファ-ラ♭-シ と シ-レ-ファ の二連。短三度音程が連なってる音階。

ジョン・ウィリアムズはワーグナーの歌劇作曲技法を宇宙活劇に応用したとよく言われますが、実際はそこまで考えていなかったんじゃないかと前から私は勘ぐっています。事実、ダース・ベーダ―のテーマは一作目ではなく二作目からの登場です。デス・スターのテーマというかモチーフが、第一作に確認できるくらいです。

ここからは私の想像というか推理です。ジョンはベーダ―のモチーフまではそもそも用意していなくて、彼が用意したのはフォースという血縁を有するオビ=ワン、ルーク、レイアの三人についてで、ベーダ―は不吉な短三度音程の連なり枠のなかのひとりでしかなかったのではないかなって。

こう考えていくとハン・ソロやチューバッカやロボットの凸凹コンビといった、主役級の面々にモチーフが用意されていなかった理由も見えてくる気がします。フォースという血縁を有する者/そうでない者の二区分が最初にあって、後者がさらに映画音楽の基本テクニックにそって割と勢いで音楽があてがわれていったのだろうと、そんな風に想像すると、あれあれ説明できてしまう。


詳しいことは後日論じるよ、お楽しみにしててちょ。

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