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疑問文で「some」を使うなだなんて、誰がきめたの?

これの続きです]

メグのお正月話です。思い出話ということで過去形さく裂。


助動詞「did」のデビュー戦です。これでもかと打ち上げてきます。

それはいいのですが「日本人の英語」ウイルスがいっぱいで、いったいどこから手を付けていいのかわからない有様です。

冒頭から手を付けていきましょう。


What did you do on New Year's Day?

おかしくはないのですがいきなり相手に「What」で質問するんじゃない!と叫びたくなる気持ちを抑えながら、こうしたほうがいいんじゃないアサミさんと作り笑いしながら文をいじると、

Did you enjoy your New Year's Day?
(元旦は楽しかった?)

メグはきっと「Yes, of course!」(ええそれはもう)と返事するので、すかさず

What did you enjoy on New Year's Day?
(元旦にはどんなことを楽しんだ?)

と「What」を滑りこませることです。


以下はこのページに実際にある文。

Did you eat any traditional New Year's food? (?)

いちおう正しい英文ですが「伝統的な新年の食べ物を何かひとつでも食した?」なので少々味わいに欠ける気がするので、こういじってしまいましょう。

Did you try some traditional New Year's dishes?
(伝統的な新年料理をいくつか試してみた?)

日本の学校英語では「疑問文や否定文では any を、肯定文では some」という風に教えがちですが、そんなのは決まりではなく、上の文のように疑問文でも「some」は使えます。「any」にすると、相手に向かってイエスかノーか迫っている感じが少しします。メグはすでに日本の住人ですし、日本料理にそんなに抵抗はなくなっていると思うので、イエスかノーか迫る聞き方はあまりよくないです。「何か食してみてるよね、あなたのことだから」と察する「some」のほうが好ましいです。「any」でもおかしくはないのですけどね。

ああそれから「eat」を「try」にしました。「かじる」より「箸をつけてみる」のニュアンスを出したかったから。

そうすればメグはきっと「Yes, we did.」(したにきまってるじゃない)ではなくて

Of course, we did. (そりゃあもう)

と反応して

We enjoyed osechi. (オセチを楽しんだ)

と続けてくるところに

Osechi! Did you make it? Or your parents?
(おせち? あなたが作ったの? それともご両親が?)

と問いかけて、メグはそこに

No. Kaito's mother made it for us and brought it to our house.
(ううん。カイトのママが作ってくれてうちまで持ってきたの)

と答えてくる…いいですね―ナチュラルな会話になってくれました。


続くやり取りについても、もっと磨けるのですが、次のページに話を進めたいのでしないでおきます。


続く



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