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謎解き「ラストエンペラー」(松村達雄の声で読んでほしい)
彼の楽曲分析を、気晴らしがてら気晴らしに続けていて、昨日これを久しぶりに目を通してみて…
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当時は見えていなかった、補助線がぱっと見えたので、自分でも驚きました。
「そのくらい気づけよな!」みたいな。
曲のほう、先に聴いていただきましょう。
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こんな補助線が引けるねワトソンくんと、八か月前の私はドヤ顔していたわけですが…
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昨日再見したら、弟シャーロックをしのぐ洞察力所有者マイクロフトの霊魂が私の灰色の脳細胞に宿り給ひて「いやいやシャーロック、こんな補助線(紫色)も見えるよ」と(松村達雄の吹き替え声で)私の耳にささやいてきました。
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「ファ ↘ ミ ↘ レ」の下降線です。
この下降線、前半では黒子っぽく(紫の➡その1)、後半では主役(紫の➡その2)として現れるという構造です。
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うわーんどうして八か月前の私はこれを見落としてしまったんだろう、♪ どおしてどおしてぼーくーたーちーわ ♪
お詫びに、作曲者による自作解題を引用してお茶を濁しておきます。1988年の春ごろに綴られたものです。
3歳の溥儀が紫禁城に連れ去られる、最初の「オープン・ザ・ドア」の弦は、マーラーだ。[中略] 例えば、無限の波の状態を、ある任意のところで切り取ってきたものがメロディーであるという考え方もある。したがって聞こえているメロディーの前にも後にも、実際はメロディーのたゆたいがあり、ある瞬間を切り取ったにすぎないとも言える。文節化された2小節という単位の並列を、1.5ぐらいのところで入れ込みさせて、文節化できない状態にもっていくというつくり方が、"無限旋律" という発想だ。「オープン・ザ・ドア」はそのエチュードだと言えるだろう。
作ったそのひとが間違って語っています。
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