十年前の英語教材を見ていきましょう(小6篇)
つづきです。今回もちゃちゃっといきます。
文科省による関連資料はこちら。
最初の単元で「a」が取り上げられるのが意外でした。
単元3で「can」がデビューしますが、三人称単数のとき動詞が活用するのを阻止するためですね。
世界の中の日本とか、日本人の自覚とかの狙いは全体的にあまり感じられない作りです。
せいぜいいろいろな国名と旗が紹介されるくらいですね。
現行(2023年)の小5、小6の英語「教科書」は世界のなかの日本という意識刷り込み狙いが露骨になっています。
それがいけないわけではないけれど、社会科のふりをしてそういうのを繰り出してくるのは、語学の教科書としてはどうかなって気もしますね。
2011年に「活動」として始まった小学校英語が、2018年より「活動」から「授業」への移行が進められ、2020年より小5からの英語「授業」スタートに切り替わりました。このことは小学校においても英語がいろいろな利権利害イデオロギーをめぐる衝突と綱引きの、調整の場になったということです。
あまりふみこんだ分析をしないで終わってしまうので拍子抜けの向きもおあいでしょうが、とにかくそういうことです。