小6の英語教科書に目をとおしてみたら(4)
その3からの続きです。今回取り上げるのは Unit 4 。
この単元は狙いがはっきりしています。過去形のデビュー。
ページをめくると、いつもの聴き取りクイズ。
聴き取りの体裁で、実は文の組み立てをさせています。絵を使うの本当に巧い!
しかしながらいざ実践となると、いつものごとし。
「いーと」の過去形「えいと」に慣れさせないといけないのはわかるのですが「eat」は本当は「食べる」ではなく「かじる」に近いニュアンスなので「はヴ」(have)のほうがいいのです。
不規則動詞である「eat」に早めに慣れさせたというところなのかな。
右ページ。
これも巧い。聴き取りの体裁で英作文させてます。一番右のものは「ふぁんたすてぃっく」「ふぁん」「えきさいてぃんぐ」つまり形容詞を映像言語化したもの。真ん中の列はそれぞれ写真撮影、野外キャンプ、サイクリングだと一目でわかるから、一番右における「何か見つけてわーっとなっている」「わあたのしい」「スポーツは燃えるぜっ」にそれぞれ対応するだろうと生徒たちは推察できるようになっています。しかしそれらが一番左の列のそれぞれどれに対応するかは、しっかり聴かないとわからないようになっていますね。巧い。
しかしこれは難度高すぎません?
生徒たちに各自でせりふを事前に作文させて、それで対話ごっこさせるの。
次のページへ。
ここもかなり難しいと思う。
日本語訳のない英文を朗読させてどうするんだろう。
作文しろだそうです。これはかなり辛いと思う。
右ページ。これも辛そう。
小学校英語では文法用語を使っての解説ができない(文部科学省より禁じられている)ので、どこまで生徒らの体感と察し能力でそのあたりを補えるかというゲームだなって感じます。
社会科コーナー。
今回の単元は、過去形デビューという明確な狙いがわかるという点で珍しい単元でしたが、それでもやはり保護者目線で目を通すと、いったい何を狙っているのかよくわからない感がぬぐえない単元です。
いったい何をわが子には習わせ、覚えさせ、慣れさせるといいのか、そこが今回も曖昧。困ってしまう教科書ですね。
その5に続く