頼
私はついに誰かに頼ることができず「パニック障害」を患ってしまった。誰かに頼られることに生きがいを感じていたが誰かに頼られすぎてそれを1人で抱え込み限界が来てしまった。
私は小さい頃からやってみたいと思っていた保育士を休職して治療に専念すると決めた。周りの人からは「現実はそう甘くないよね〜好きだけじゃ続けられないよね〜」と言われる覚悟をしている。けど私は保育士の現実を知った上でそれでもやりたいと思ったから就職した。(私って本当に頑固)
先生として過ごした2年1ヶ月は辛いこと9割、幸せ1割だったけど1割の幸せのために続けられたくらいやりがいのある仕事だった。はじめて「先生」と言ってくれた時は本当に嬉しかった。「アヤカは保育士向いてるよ!」と同期や友だちに言われるのもすごく嬉しかった。
人と関わりたくてこの仕事について人と関わる中で自分の考え方も少しずつ変わっていた。1年目は自分よりも仕事優先。2年目になって自分のやりたいことを口に出せるようになった。そして今はやりたいことを行動に移す準備をしている。たった2年と少しでもここまで変われたのはこの仕事を通してたくさんの人と関わったから。私はこの仕事に就いたことを後悔していない。確かに仕事に人生を狂わせられたと言われても過言ではないくらい死に物狂いで働いたけどそのおかげでこの仕事の重要性を感じることもできた。
私は今、ご飯を食べることもまとまった時間寝ることも外に出て陽の光を浴びることもできていない。そして人と目を合わせて話すことを得意としていたのが嘘かのように人と目を合わせて話すこともできなくなった。でも、当たり前が当たり前じゃない、こんな期間があってもいいと思えるようになった。それは保育士をして大人ができる当たり前が当たり前にできない子どもたちと一緒に過ごせたから気がつけたこと。今を生きる子どもたちと過ごしたから私も今を生きたいと思えた。
2年前の私は誰かに頼ることを知らない。2年経った私はまだ誰かに頼ることはうまくできていないけれど自分には頼ることができている。そんな自分も受け入れてそんな時もあるさと思えるようになった。誰かじゃなくて自分を頼る方法もあるんだね。自分を許す、自分を認める。2年かかったけど私が習得できた1番大きな力。
これから私はまた当たり前の生活を送れるように当たり前のことを新鮮な気持ちで始めてみる。前の自分ではなく新しい自分に出会う、そんな気持ちで毎日を生きてみようと思う。
今日はカーテンを5センチ開けられた。
朝起きても泣かなかった。
自分の思いを文に綴れた。
明日は何ができるようになるかな。
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