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装画『入試問題で楽しむ 相対性理論と量子論』-メイキング

『入試問題で楽しむ 相対性理論と量子論』
著:三澤信也 氏
刊:オーム社
発売日:2023/07/26
デザイン: TwoThree

装画を担当いたしました。


1:ご依頼

昨年刊行された『入試問題で身に付く 物理の教養』に引き続いてのご依頼でした。ありがたや!

本書とは姉妹書のような関係になります

・人物カット:高校〜大学生くらいの男女、もしくは猫?
・相対性理論モチーフと量子論モチーフを入れたい
 →アインシュタインっぽくベロを出したり、
  シュレーディンガーの猫っぽくしたり、
  確率論からサイコロ、時空の歪みを表す時計とか?

・A5版
・納期:1〜2ヶ月


2:ラフスケッチ(約1週間後)

先にいただいたデザインラフを元に構成。
デザインラフがミントグリーン中心だったのでそれに合わせ、差し色の朱色で目を引くように。
前回よりタイトルの文字数が多くイラストは小さくなるので、気持ちあっさりめに。

・女子は箱と猫(シュレーディンガーの猫のイメージ)
・男子はりんごと舌出し(古典物理学とアインシュタインのイメージ)
 もしくは横顔ですっきりしたかんじ の2パターン
・周囲に記号っぽいものを散りばめ
 なんとなく理系っぽく、華やかな印象にできたら…と。


3:フィードバック(即日)

具体的な指示をいただき、修正をします。

4:修正ラフ(即日)

男子は横顔を採用。女子もタイトルにかぶらないようポーズ調整。
全体的に余白をとってスッキリした印象に。
周囲に散りばめる記号は特殊相対性理論の「E=mc2」と「シュレーディンガー方程式」から。
担当編集さんに教えていただきました!


5:納品(ご依頼から約5週間)

6:完成

最初のラフよりスマートにまとまりました。
今回はイラストが小さめなので、輪郭線にところどころ差し色を入れて印象を強めています。
裏表紙やカバー下、中の扉にモノクロカットとしても使われています。
カバー下はミントグリーン。
シリーズものっぽく見えるかな?

どうぞよろしくお願いいたします。


こういう輪郭線をしっかり描いた漫画っぽいタッチはわりと需要があるようで。

ちなみに
最初にご依頼をいただいたきっかけは岩波ジュニア新書さんの『数学と恋に落ちて』というシリーズでした。こちらもよろしければぜひ!

サポートしていただいた売り上げはイラストレーターとしての活動資金や、ちょっとおいしいごはんを食べたり映画を見たり、何かしら創作活動の糧とさせていただきます。いつも本当にありがとうございます!!