交通事故

 昔ねこぢるは、 交通事故を見たそうだ。
バイクの青年が亡くなったのだが、
ねこぢるは衝突音でその事故に気づき、ほぼ即死したらしい青年が、救急車で搬送されるまでの一部始終を見ていたらしい。
その後警察官に事情聴取されて、事故に至るまでの状況をしつこく聞かれたらしいが、ねこぢるはそこは見ていないので、「分からない。」「知らない。」を繰り返したそうだ。
ジレた警官が、「ちょっともうあんた、人の生き死にがかかってんだから、ちゃんとまじめに思い出してよね!」と怒られたようだ。
人の生き死にがかかってることはその通りだと思うけど、
だからといって見ていないものを思い出すことはできない。
ねこぢるは至ってまじめで率直だったと思う。

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