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【防災士】引き取り訓練をただのお迎えで終わらさない為の5つのミッション
自然災害や非常事態に備えた予行演習のチャンス
さて、先日、わが子の通う小学校で年1回の「引き取り訓練」が実施されました。
「引き取り訓練」は学校によっては「引き渡し訓練」とも呼ばれ、非常事態が発生したことを想定して保護者が学校に子どもを引き取りに行く訓練です。
正直なことを言うと、幼稚園時代から毎年この引き取り訓練はあるわけですが、「ちょっと学校が早く終わる日」「いつもと違ってお迎えに行く日」くらいにしか思ってなかったわけですよ。これまでは。
でも去年防災士の研修を受け、ホームサバイバルトライアルも実施した我が家では、もはや引き取り訓練はただのお迎えに行く日とは思えない。
自然災害や非常事態に備えた予行演習のチャンス。マジな引き取り訓練を実施するチャンスなわけです。
mission1 通学路に潜むリスクを把握する
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まず学校に子どもたちを迎えにいく道中では、いつもの通学路に潜むリスクを検討します。
土砂崩れや内水氾濫のリスク、車はもちろん歩行者の渋滞や、木造住宅の有無など、自宅に帰る場合どのルートが適切かを考えます。
いつも登校班で歩くルートが最善とは限りません。
自分の目で確認し、親子で共有するまたとない機会です。
例えば学校が休みの日はお出かけしたり、友達と遊んだり、何かと用があるもの。休日を潰して家族で自宅周辺を歩き回りハザードマップを確認するなど、そうそうできるものではありません。だからこそ年に1度の引き取り訓練を活用するが吉。ただのお迎えで終わらすのはもったいないのです。
mission2 子どもたちと設定を共有する
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無事に2人の子どもと出会い、引き取りをすることができました。
ここで子ども二人とも軽く打ち合わせをし、「震度6強の大きな地震があってパパが迎えに来た」という設定を共有。本気で思いこむことでリアルさが増します。子どもたちはちょっとした本気ごっこでまんざらでもない感じです。
あの道は歩道が無い、車が詰まっていたり、大きい地震があった場合事故が起きていたら抜けられない、今日はあっちの道に行こう、などルートも考えながら進みます。
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安全そうだと思って進んだ先が、車も通れないような細い路地で木造住宅に囲まれている場所で倒壊や火災の際には危ない道路になることを確認したり、周囲に比べで低い位置で冠水のリスクがある道路など、身の回りには様々なリスクが潜んでいます。
年に一度の引き取り訓練の際にこれらリスクもアップデートできるといざという時に役立ちます。
mission3 下校途中に地震が起きたら?
我が家は高台にあり水害のリスクが低く、耐震面も優れているため、災害があった場合は自宅に集まろう、自宅で生き残ろうという方針を家族で共有しています。
しかし、家にいるときにだけ都合よく地震が来てくれるわけではありません。学校にいるときはきっと先生の指示がありますが、下校途中でもし地震がおきたら?
学校に引き返すのか、家に帰るのか、どこかで家族が引き取りに来るのを待つのか、その場合の打ち合わせもしっかり家族で共有しておくべきです。
我が家の場合は地震が起きた場所が「このポイントなら自宅を目指す」、「このポイントにたどり着いていないなら学校へ引き返す」という「ポイント」を決めました。
この決まりごとがあれば、実際に災害が起きた時に様子を見に行くルートに迷いが生じません。少しだけ不安を軽減することができるはず。
今回はすでにパパと子どもたちが合流しているので、できるだけ広く安全な道を選んで、3人でなんとか妻の待つ自宅まで帰ろうと、意識を高く持ちながら進みました。
mission3 サバイバル要素も取り入れる
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途中ではどくだみの葉やヨモギの葉など、いざという時に食用にできる草や葉を確認したり、この辺は食べられる草が生えているなとか、薪の代わりになる木材はこの辺で集められるかなとか、サバイバル要素も加えます。
これにより、普段は「何気ない帰り道」が「宝探しを兼ねたワクワクロード」にグレードアップします。
引き取り訓練あなどるべからず、です。
mission4 地域避難場所の確認
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近所の大学は敷地が広く、災害時の地域避難場所、復旧拠点でもあります。
窓ガラスの飛散防止対策や集中豪雨を想定した雨水排水設備計画なども行われているとのことで、心強いかぎり。
引き取り訓練の機会に、地域避難場所や広域避難場所などの確認や、そこまでどうやって行くのがより安全なのか、ルート確認をしておくと良いですね。
今回は普段の登下校のルートとは違いますが、まずは大学敷地内に逃げ込み、そこから自宅に向かうルートを選びました。
大学内に向かうルートはいくつか見直したい箇所もありましたが、全体的には災害時にアリと思えるルートでした。
mission5 引き取り訓練の振り返り
学校から事前に配布されていたプリントでは、兄弟や姉妹がいる場合は「上の学年のお子さんから引き取りをお願いします」とありました。
今回はその案内に従いましたが、実際は下の子から引き取ったほうがいいんじゃないかなーと思ったり。下の子のほうが不安度が高いだろうし、高学年生が低学年生のお世話をする状況も考えられます。
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またGW後半に入る前、最後の平日に行われたこともあり、子どもたちは上履きや体操着など持ち帰る荷物が多かったことも問題。
こんなときは不要なものは学校において、ヘルメットを持ち帰るべきではと思います。カレンダーの都合とは思いますが、機会があれば学校関係者の方にも共有できればと思います。
そもそも自然災害は予告なく起こるわけで、あらかじめ日時が決めれているのもリアル感が薄れます。
せめて「5月」とか月だけは決めておいて、いつ起こるかわからない設定などにするのも良いと思うのですが、実際は各所への調整など難しいのでしょうね。
本当に災害が起きた時は迎えにこれない家もあるでしょう。
その時にご近所さんが預かるとか、友達の家に行くとか、さらにその後どうやって親同士が連絡を取り合うかなど、いざという時に備えた実践的な訓練ができると理想的です。
学校ではそこまで仕切れなくとも、お友達同士で共有できると何かと安心と思い、近くの親戚やお友達ご家族とのコミュニケーションも大事だなぁと強く思いました。
今後も、引き取り訓練はこなすだけの行事とせず、せっかくなので有効に活用したいと思います!
来年の引き取り訓練がもう楽しみだぜ!!