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考えを行動に染み込ませる一週間 非電化工房住み込み弟子の記録 8/14~8/20

こんにちは
住み込み弟子の宮地です。
今週は台風が接近してきましたが、ほとんど雨が降らない。風も強くない。世間は台風なのに、なんだか取り残された気分でした。

それでは、8月14日から8月20日までの活動報告です。


ヤギの世話

ヘッダー画像に写っているヤギさん。非電化工房で飼っているヤギです。
2歳の男の子、名前はレミちゃん。

サイズが小さくみえますが、力はめちゃ強い。勢い、紐で引っ張られると転びます。

朝と夕方は小屋で餌を食べ、昼は畑周辺に連れていきます。

代々のヤギ小屋。土のう袋で作られたアースバックハウス。周りは漆喰で固められています。噂によれば、二日間で作ったとか。

連れていく道中、草がたくさん生えています。
レミちゃんは草が大好き。次々草を食べる。まさに道草です。

違う種類を選んで食べている。

あまり道草させると、時間がかかります。なので、引っ張って誘導しないといけない。
コツ一つ目は、含んだ口がもぐもぐしたタイミングで引っ張ること。二回目食べさせると、「あ、今は食べていいんだ」と思わせてしまいます。
二つ目は、「行くよ」という意思を持つこと。引っ張る時、「あ〜食べちゃう食べちゃう、僕にはどうしようもできないよ〜」と思ってはいけません。「行くんだよ、はい、行くよ」と、自分の気持ちを態度で伝えます。
三つ目は、紐を長く緩く持つこと。そうすることで、安心感を与え、スムーズに動いてくれます。
あと、どうしても早く移動させたい時は、一緒にダッシュします。「さ、走るぞ走るぞ、ついてきて!」と、楽しい気持ちを誘います。そしたら、元気よくついてくる。やっぱり2歳の男の子です。

スピーカー箱ペンキ塗り

先週、バンブーステージのスピーカーを隠す箱を作りました。

今週は、白いペンキを塗りました。

スピーカーの箱。抱えられるよう持ち手をつけた。

塗る時は、飛び散らないよう敷物を引いてやります。
塗る時のコツ一つ目。刷毛に付けたペンキ量と塗れる面積を把握すること。多いとペンキを持て余してムラができます。
コツ二つ目。決めた範囲を塗っていくこと。同じところを何度も戻ってやると、いつまでも終わりません。
コツ三つ目。端っこ周りから塗る。後で端っこを塗ると塗り跡が残ってしまいます。
一番大事なキモは、塗られているペンキが気持ちよさそうかどうかです。もっと言えば、自分がペンキになり変わって、心地いいと感じるかどうかです。
さらっと塗ります。優しく塗ります。自分が塗っているのか自分が塗られているのかわからないぐらいに集中します。それができればムラなく塗れます。

塗り方として、普通に縦に塗っていく方法もありますが、何箇所か敷いて、それらを伸ばす方法もあります。
完成〜。白くてかわうぃい〜

鎌で草刈り

非電化工房のゲート付近の草刈りをしました。
岩がゴツゴツしていたので、草刈機は使わず、鎌で対応しました。

鎌だよ

鎌を使うコツは、地面を抉るように刃を入れることです。思いっきりが大事。
そのまま、ザックザックと音が鳴るように切っていきます。

ここを切ると…
こんな感じ…。もっときれいに刈りたい。

在庫保管用ビール箱

ビアガーデンで出すビールは、もちろん保冷庫でヒヤヒヤにしますが、在庫分の置き場がありませんでした。
そこで、屋台の後ろに並べる案が。ただそれでも直射日光が当たるので、何か被せるものがあれば楽だという話になりました。
作るのは、天井が斜めの箱。ビールの入った段ボールが二段重ねで12個入ります。

上半分の左が見取り図、その右上が上から見た図、そのすぐ下が横から見た図。板の厚さまで考える。
下半分が、板を切る図。

箱の周りは、ベニヤ板ですが、電動丸ノコで切りました。他の方法としては、ノコギリがあります。

電動丸ノコ。藤村先生曰く、田舎道具七つのうちの一つ。

まず、切りたい線を入れます。
ここを刃物でガーっと押して切っていくのですが、その前に、スペーサーを敷きます。スペーサーとは、切る板を浮かせるための板です。長細い棒など、分厚いものを使います。分厚さは、刃が床を傷つけないぐらいです。

板の下に敷いてるのがスペーサー。スペースを作る板の意。

次に、フェンスを立てます。フェンスとは、当てがう板のこと。これがないと、ズレます。丸ノコは重いので、持ってるだけで腕が疲れます。方向を安定させるものが必要です。

フェンス。丸ノコは、線から左に93mmのところにフェンスを作る。ズレないようクランプでとめます。

さて、準備ができたら、切り始めます。
コツは、丸ノコのフラット面が板に沿うよう体重をかけることです。丸ノコは、自分が移動して切ります。腕だけでやろうとすると、どうしてもズレていってしまうからです。フェンスがあっても、安心できません。
また、切り始めと切り終わりに、ちゃんとスペーサーが入っているかどうかも大事です。
以上を守れば、ピッタリ切ることができます。

足元から向こうの方へ動きながら切るので、コードが絡まないようにします。
それで、キックバックに気をつける。つまり、回転方向を強めるよう動かさないこと。引いてはいけないということです。
完成品

本棚制作

非電化工房には、「自立共生塾」というオンライン塾があります。
月に1、2回で、半年間あります。

毎回、制作課題があります。モノづくりの課題です。弟子は、塾生にとっての見本を作る役割です。
これまでやったことは、薬草茶、薬草納豆、廃油石けん、モビール、ピクルス、アートな蚊取り線香、などなどです。
今回は、本棚。ちょっと前振りがあります。
ネットが不可欠な世の中。いつもでも側は情報だらけ、高速です。コミュニケーションも素早いのが当たり前。SNSでもメールでも、返事はすぐ返したほうがいい。考える時間なんてありません。
そうすると、広い意味で、現代は知性の危機にあると。それじゃあ、これからどんな知性を目指すのか。
知性の象徴物として、本があるとすると、本棚は、知性との向き合い方を示します。そこで、本棚づくりを通し、自分にとっての知性を表現します。
僕はまず、現在の知性の危機を、情報に流されることだと思いました。スマホで動画を見ていると、どんどんオススメ動画が出てくる。それらを見ていると、何時間も過ぎている。
流れてしまう環境下で、どうすれば流されないように済むか。
僕は、手に取らないことだと思いました。例えばスマホなら、触る時間を減らすことです。
だから、手に取らない本棚がいい。そして、そこにかかる本を眺めながら、中身を想像したい。それを実現する本棚を作ろうとしました。

制作課題、本棚。部材は端材を使い、制作時間は1時間程度。

これです。なんだか怪しい雰囲気が漂っていますが、神棚です。
真ん中に本を入れるスペースがありますが、本を入れません。でも実は、いつもある。
そこには、将来自分が書く本を置いておくのです。それで毎朝、手に取れないで、かつ、見上げつつ、どんな本を書こうか構想します。
未来を願えること。作品に込めた、僕の知性のあり方です。

まとめ:今週身につけた技術

さて、今週身につけた技術は以下の通り。

手先から体全身の使い方まで、幅広く身体を使う一週間でした。
非電化工房に来るまで、頭ばかり動かしていた会社時代を思い出します。パソコンの前で、ずっとカタカタカタカタやっていた。
それだからといって、とにかく、身体を動かすんだ、という風にはなりません。すぐ反応しなくちゃいけないんじゃない。
しっかり考え行動する。
いいえ。もっとです。
考えは、行動に染み込むぐらいじゃなくっちゃいけない。


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