「絵師」という言葉にぼくがどうも慣れないというはなし
いつにも増して、取っ散らかった文章になっている気が。
最後まで読んでも、釈然としない話になる恐れがございます。
それでも、自分を納得させるために、ちょっと気になっていた話を書くことにしました。
まあ、タイトルの通りです。よろしくお願いいたします。
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「絵師」という言葉を、そこかしこで見ます。
SNSを中心に、イラストを描く方のことを(自称・多少、スキルや実績を問わず)「絵師」と呼ぶ文化が見られる気がします。くわしい定義は知りません。
20年前にはあんまり聞かなかった言葉かと思うので、おそらくSNS(特に旧ツイッター界隈)や動画界隈とともに普及していったのかなと考えています。
「絵師」ってなんだ。
なんで「絵師」なんだ?
ある程度しらべて考えてみてみると、
こう、
「何故ぼくはなんとなく『絵師』という言葉がしっくりこないのか」
が、ちょっと見えてきた気がしました。ちょっと。
以下、そういうおはなし。
「〇〇師」とはなんぞや
goo辞書さまによりますと、
絵師とは
まず前提として、本来はこういう意味があるらしいですよ、ということ。
現代で言う「絵師」さんは1に相当するとして、
歴史的に、明確な社会的身分を表す言葉だったことがあるようです。
この「〇〇師」という言葉、他にはどんなものがある?
たとえば「医師」「教師」といった「先生」と呼ばれるような知識を持った方たち。
曲芸師、手品師、漫才師といった芸能関係。
美容師、レントゲン技師のような職人系。
祈祷師、占い師、大魔術師といったファンタジー/オカルト系(?)。
「絵師」はこの括りだと、エンタメ的な意味では芸能、手先の技術という意味では技術系の要素が近いのかな。
いずれにせよ、専門職感が強く、高いスキルを求められそうな呼び名と感じます。
(オカルト系もそうなのか?)
現代で見かける「絵師」って言葉にはいろいろな使い方がされていて、これ!という定義のない、自由度の高い呼称である印象があります。
特定の職業(収入の有無)というわけではないし、スキルも高低幅広い。
「自称、他称問わず」というのも特徴と感じるかな。
結局、何なんだ?どういう人なんだ??
というふうに、ぼくは思ってしまうのかなと。
そこいらあたりが、「違和感」の原因なのかなと思ったのです。
賛否はあるはず
ぼくのこの感じ方は得意なものなのか?
ネットで調べると、まあまあ同様の意見はあるようで。
まず、やっぱり「自称」という部分。
教師や医師って基本的には自称しませんし(自称医師はヤバい)、
漫才師なんかも、ある程度売れるまでは「漫才師を目指している」「漫才師見習い」といった呼び方になる場合が多い。
一方で「絵師」は誰でも自称でき、そこに商業的な成功や、免許制度のようなものは特段無し。
もちろん成功者もいるけど、完全に趣味の範囲で名乗っている人もいる。
基準がどうにも曖昧。なのです。
一方で、そういった従来の「〇〇師」とは異なる背景があるよ、
というご意見も。
ネットもSNSも普及し、「おしごと」の形も大きく変化しています。
お金以外にも、フォロワーやら同接数やら、以前はなかった「評価基準」が登場しています。
昔で言う「パトロン」みたいなもんなのかな。分からんな、ここは
また、
特定の師匠がいなくても勉強できる時代なので、「師弟関係」、すなわち「師」という言葉自体も、意味合いが変化しつつあるのかも知れません。
時代は変わる、というお話ですね。これは確かに、ぼくも受け入れなければならないと感じました。
なぜ「イラストレーター」は「絵師」になったのか(という妄想)
思い返すに、源流はおそらく、ぼくが生まれた前後の時代に遡ります。
1980年代あたり、コミック系のイラストやら同人誌やらの文化がどんどん育っていっていった頃。(と聞いている)
それまでのアニメ・マンガでは「スポ根・劇画・子供向け」といったものが中心だった中、いわゆる「美少女」の系統が増えていったと思われます。
(※要出典)
90年代になってそれが定着していき、アニメ・マンガに加えて、グラフィック表現力の挙がってきたゲームや、美麗イラストが描かれたラノベなんかが広がっていくにつれ、「人気イラストレーター」といった存在が多く見られるようになります。
例えば、ある界隈で有名な「あらいずみるい」先生などは、この頃に名を馳せたイラストレーターさん、というのはご存じの通り。
2000年代になるとインターネット~ホームページ文化が広がり、同人誌以外で気軽に誰でも「じぶんのイラスト」を公開できるようになっていきます。
また、Photoshopをはじめとするドローソフトもここで普及し、その勢いに拍車をかけていきます。
ぼくも言ってしまえばここ出身。(早々に諦めたけどね!)
その後、2006年あたりから大きな流動が始まります。
「ツイッター」
「ニコニコ動画」
「Pixiv」
そして「YouTube」といった、SNS時代に入ります。
趣味で絵描きをしていた個人は「クリエイター」として、誰もが発信の場を約束され、中間媒体を通す必要がなくなった時代。
個人と個人の、メディアを通さない繋がりが強くなっていきます。
「歌ってみた」「踊ってみた」といったアマチュア発信の文化が整ってきたのもこのあたり。
こういった方は「歌い手」「踊り手」という呼称がついておりますが
それまでは路上パフォーマンス、「あの通りでいつもあの人やってるよね」くらいのものが(「くらいのもの」って言い方アレですが)、
ネットを介して、幅広い世界に向けて発信できるようになりました。
絵描きは一足先にネット発信文化を築いていたため、この時期は黎明期ではなく、発展期になったのかな。
表現のスキルもプロモーションのスキルも、プラットフォームもいい具合に整っていたのだと思います。
そして
スマホの普及などもあり、動画サイトやSNSの一般利用が広がるにつれ、
「アカウント画像」「キャラクターの立ち絵」や「ミュージックビデオのアニメーション」、「サムネイル画像」といった風に、いくらでも「イラスト」が必要になってくる。
以前は同人誌・グッズ販売といったアナログだったものが、
イラストそのもの(特にキャラクターイラスト)、なんなら「画力や画風、イラストレーターの名前」がどんどこ取引されていくよう時代になったワケです。
そういう流れがある中で、
みんなが好きそうな絵が描ける方は、経緯を込めて「絵師」さんと。
どんどこ、どんどこどんどこですよ!
呼ばれるようになっていったのではないでしょうか?
以上、ぜんぶぼくの妄想です!実情とぜんぜん違ってたらごめんね!!
「ぼくはなんとなくそんなふうに認識してたな~」くらいのモノとしてとらえておいてください!!
絵描きさんが「神格化」される土台、日本にはながらくあったのです。そこを否定するつもりはないです。
キャラ絵、好きですからね日本人。むかしから。
うみだせるひとはすごいのです。
ぼくも好きなイラストレーターさんはおりますし、ミュシャとかロートレックとかの絵すきですし、現代で魅力的な絵を描かれる方がたくさんおるのも分かります。
そして、それらを支持するおおくの方が、そういったイラスト(キャラクターイラスト)を、
大手を振って「好きじゃ!」といえる現代日本。
めちゃめちゃよい時代じゃないですか。
形見狭くないですもんね。むかしは今ほどオープンじゃなかったですもんね。
よきよきですよ。よきよき。
だからこそ「絵師」という肩書はもう少し重くあれと
あらためて、なんでぼくが「絵師」という言葉にあまりピンとこないのか、という話に戻ります。
現代、ほんとそこかしこで「絵師」という言葉を見かけます。
あまり深入りしたくない話だけど、「AI絵師」って言葉もちょいちょい見かけます。
「絵師」ってなんだ。
なんで「絵師」なんだ?
何故ぼくはなんとなく『絵師』という言葉がしっくりこないのか。
ぼくも物心ついたころからラクガキが好きで。
すきなキャライラスト、すきなイラストレーターさんを見て育って。
じぶんもPhotoshopやらIllustratorやらをさわって。
でも、それで食っていくのは無理だなーとあきらめて。
それでも、絵を描き続けている人は、ほんとうに、すごい。
すごいのよ。心を動かせる絵を描けるのは、ほんとすごいのです。
そういう人への称号であってほしいのかな。
「〇〇師」、プロフェッショナルですからね。すごい人であってほしい。
多少らくがきできるからって、例えばぼくみたいな人が自称するようなもんじゃ
ないとおもうのですよね。
別に手書きだなんだ、デジタルだなんだの話はしてません。
そして生成の話はややこしくなるから今回はしません。
とはいえ、最初に書いた通り、
ぼくも柔軟に受け入れる考え方は持たないといかんなー。うーむ。
むずかしいね。
例によって、何が言いたい雑記なのかわかんなくなっちゃった。
いつもごめんなさいね。
ね。
「絵師」ということばについて、なんか気になっていたこと。
に関するおはなしでした。
みなさんはどう思いますか?
(GPT先生に「共感を求めるような締めもいいと思います!」とすごいよく言われるので、投げやりな形でとりあえず差し込んでみたよオチ)