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俳句|良夜やiPhoneに奪わせる暇

あたらよや あいふぉんにうばわせるいとま


 本日、2024年9月26日木曜日、袴田巌さんに無罪判決が言い渡されました。事件から58年、あまりに遅く、そのむごさに何と言えばいいものか。
 わが身を省みると、ぼさっとスマートフォンをさわって、時間を浪費してばかり、馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿、自分の馬鹿野郎、です。


 さて、秋の季語である『良夜』。『りょうや』と読むようです。そして『あたらよ』の漢字表記は『可惜夜』。では何故なにゆえに、『良夜』と書いて『あたらよ』とルビをふったか?
 『未来のイヴ』でおなじみ、孤高のヴィリエ・ド・リラダン伯爵の短篇集『殘酷物語』(齋藤磯雄訳)に収められた『闇の花』。この洒脱な掌篇の始まりが、まさに、

  『あはれ良夜あたらよ。』

なんです
 この機会を逃したら、リラダン伯の、齋藤磯雄先生の、真似っこなど出来ない。ので、無理から『あたらよ』読みにしました。
 それと、『スマートフォン』でなく『iPhone』にしたのは、文字数が少ないからです。
 あと、『奪わさせる』でなく『奪わせる』って、文法的に正しいのでしょうか? “させる”はまどろっこしいので。『奪われる』と言うより、自ら進んで貴重な時間を『奪わせてる』んですよね、反省……📱


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犬柴
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