20171228社説から見る現代日本
おはようございます。今日は全紙で2015年末に実施された「慰安婦問題をめぐる日韓両政府の合意」に関する韓国の調査チームが纏めた報告書について取り上げられています。
今回の検証結果を踏まえて韓国政府は政府としての対応方針を決める意向ですが、慰安婦問題に関して「最終的かつ不可逆的な解決」として確認された国家間の合意です。
米国や国連など、国際社会からも歓迎された合意を政権が変わったからといって反故にできるものでしょうか。
合意内容の着実な履行が求められていると考えています。
本日は各紙から以下のとおり重要と思われる箇所を引用してあります。
日経:「国家間の合意や協定は着実に履行する義務がある。前政権時代の約束だからほごにするという事例がまかり通るようでは、いつまでたっても互いの信頼関係は築けない。韓国側が再交渉などを求めるようであれば、再燃するのは韓国不信であることを文政権は肝に銘じるべきだ。」
読売:「検証すること自体問題だが、結果はさらに奇怪な代物だ。「被害者の意見を十分にまとめないまま合意を結んだ」と総括している。当時の朴槿恵政権を批判するのが眼目らしい。説得力のある根拠はない。元慰安婦の支援団体の政治的に偏向した主張に沿っているのは明らかだ。」
産経:「検証しようがしまいが、合意は変わりようのないものである。日本大使館前の慰安婦像を撤去しないなど、課題を先送りしているのは韓国側だ。国内向けの時間稼ぎは終わりにしてもらいたい。」
毎日:「日韓関係への影響を考慮しながら今後の方針を決める考えを示した。来年2月の平昌冬季五輪への出席を安倍晋三首相に求めていることから、決定を五輪後に先送りするとの観測がある。仮に首相が訪韓しなければ、文政権は再交渉を言い出すということだろうか。」
朝日:「全体的に、朴槿恵(パククネ)・前政権の失政を強調したい文在寅(ムンジェイン)政権の姿勢がにじみでている。合意をめぐる世論の不満に対処するための、国内向けの検証だったというべきだろう。文政権はこの報告を踏まえた形で、政府見解を来年にまとめるという。いまの日韓関係を支える、この合意の意義を尊重する賢明な判断を求めたい。」
<社説一覧>
日経:「再燃せざるを得ない」のは韓国への不信だ/地銀再編は万能薬ではない
http://www.nikkei.com/news/editorial/
読売:慰安婦合意検証 履行を怠る言い訳にはならぬ/インフルエンザ 自衛策に努めて感染を防ごう
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/
産経:日韓合意の「検証」 もう責任転嫁は許さない/商工中金の改革 早期に完全民営化を図れ
http://www.sankei.com/column/newslist/editorial-n1.html
毎日:北海道沖の超巨大地震予測 更なる備えと調査が急務/文政権の「日韓合意」検証 再燃回避へ指導力発揮を
https://mainichi.jp/editorial/
朝日:空母への改修 なし崩しの方針転換か/日韓合意 順守こそ賢明な外交だ
http://www.asahi.com/news/editorial.html