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20171223社説から見る現代日本

おはようございます。今日は天皇陛下の誕生日です。84歳となられました。

陛下の生前退位に向けた準備が粛々と進められていく中、全紙で昨日閣議決定された来年度予算案を取り上げています。

日本政府は18年1月下旬に召集する通常国会に予算案を提出し、年度内の予算案成立を目指しますが歳出改革は道半ばで、借金頼みの財政運営が続く中、財政規律の緩みを指摘する声が多く出ています。

各紙からポイントを以下のとおり引用します。

日経:「当初予算での新規国債発行額は8年連続で減った。来年度予算では国債発行額は33.7兆円と今年度の当初予算の34.4兆円に比べて減少する。ただ、来年度予算案と同時に決めた今年度の補正予算案では、公共事業費の積み増しなどで建設国債を1.2兆円増発した。当初予算で国債発行額を抑え込んでも、補正予算で再び増発するならば、財政健全化は進まない。」

読売:「税収増は明るい要素だが、その見積もりの前提となる経済見通しには甘さが目立つ。政府は、来年度の経済成長率を名目2・5%と予想した。大方の民間予想が1%台後半にとどまるのとは対照的だ。実際の成長率が見込みを下回れば税収が想定に達せず、歳入に穴が開く。実際、2016年度は税収が見込みから2兆円規模で下振れした結果、補正予算で赤字国債の発行を余儀なくされた。」

産経:「来年、新たな財政再建目標を含めた計画が策定される際には、税収増ばかりに頼るのではなく、腰を据えた歳出入改革を打ち出してもらいたい。財政は経済が活力を維持するための基盤である。将来の暮らしへの不安は若年層ほど大きい。歳出の4分の1が過去の借金返済という現状では、本来使われるべき予算も十分に確保できない。」

毎日:「団塊の世代が75歳以上になり、社会保障費が急増する「2025年問題」は目前に迫る。巨額の借金を抱えたまま歳出がどんどん膨らめば、財政は持続できなくなる。裕福な高齢者には医療費の負担増を求めるなど踏み込んだ対応が必要だ。」

朝日①:「当初予算の規模はリーマン・ショック後に急拡大し、東日本大震災もあって90兆円台が定着。近年は90兆円台後半で推移している。景気が安定し税収が伸びている時こそ、歳出を見直す好機なのに、緊急時に膨らんだまま抑制できていない。」

朝日②:「ミサイル防衛をどこまで優先するか。巨額の費用に見合う効果があるのか。次々と兵器を購入する背景に、米国への過度な配慮があるのではないか。論点は多い。年明けの通常国会で徹底的な議論が不可欠だ。」

<社説一覧>
日経:財政規律の緩みが心配な来年度予算/新幹線の安全を守るために
http://www.nikkei.com/news/editorial/

読売:18年度予算案 将来への不安に応えているか
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/

産経:来年度予算案 切り込み不足は否めない 税収増頼み脱し改革に本腰を
http://www.sankei.com/column/newslist/editorial-n1.html

毎日:過去最大の来年度予算案 歯止めなき膨張の危険性/国連総会エルサレム決議 米国の非常識が際立った
https://mainichi.jp/editorial/

朝日:来年度予算 防衛費 どこまで膨らむのか/来年度予算 財政規律 危機感がなさすぎる
http://www.asahi.com/news/editorial.html

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