20180525社説から見る現代日本
おはようございます。
本日のオススメは朝日の「米朝会談中止 対話の扉を閉ざすな」です。
日本時間の昨晩に急遽発表された米朝会談の中止。朝日新聞のみ本日の社説として取り上げています。
ロイター通信によると、米国側は北朝鮮との交渉を今後も排除しない考えを示していますが、まずは北朝鮮が言動を変えるべきだと主張しています。
以下、朝日社説からの引用です。
「来月12日に予定されていた米朝の首脳会談を中止すると、トランプ米大統領が決めた。金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長あての、その旨の書簡を公表した。
核の完全放棄を迫る米国と、最大限の見返りを求める北朝鮮。その合意をさぐる事前交渉が難航したのは間違いない。
そもそも会談の開催を決めたのはトランプ氏の型破りな即断だった。しかし、長年に及ぶ敵対関係の終結を探る折衝が曲折するのは十分予想できた。
米朝関係のあり方は、北東アジアの今後の安全保障を占う。肝要なのは、長期的に意義ある合意を築くことだ。来月12日の日程にこだわらずとも、この間に重ねた米朝間の交渉の実績は資産として生かせる。
どうすれば朝鮮半島の非核化と冷戦構造に終止符を打てるか。その大局を見すえて今後も粛々と対話を続けるべきだ。
中止の決定に至るまでには、米朝双方が自らの思惑で主導権争いをした跡がうかがえる。
(中略)
北朝鮮に譲歩をして中途半端な合意をするより、当面見送った方が得策と考えたのか。あるいは、史上初の会談を実現する野心は保っており、今回の書簡も駆け引きの一環なのか。
いずれにせよ、当面最も重要なのは、昨年のような武力衝突の危機を再現させないことだ。今回の中止決定をもって、これまでの対話機運から、対決局面に回帰してはならない。
(中略)
国連安保理決議による制裁体制は維持しながら、米朝双方に対話継続の働きかけを強める。そうした国際連携により、今後も忍耐づよく朝鮮半島の完全な非核化を追求するほかない。」
<社説一覧>
日経:米国が検討する車の高関税は許されない/東芝は輝きを取り戻せるか
http://www.nikkei.com/news/editorial/
読売:イラク日報調査 公文書管理への信頼回復を/日大アメフト部 選手を追い詰めた責任は重い
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/
産経:2040年 持続可能な社会保障築け/米国の輸入車関税 一方的措置は認められぬ
http://www.sankei.com/column/newslist/editorial-n1.html
毎日:選手説明翌日の日大会見 責任逃れだけが目立った/米国が車関税引き上げ検討 また恫喝を繰り返すのか
https://mainichi.jp/editorial/
朝日:米朝会談中止 対話の扉を閉ざすな/アメフト問題 選手の悲鳴受けとめよ
http://www.asahi.com/news/editorial.html
※『社説から見る現代日本』マガジンhttps://note.mu/1minute_history/m/m70d97edb0376
※『1日1分歴史小話』マガジンhttps://note.mu/1minute_history/m/m7db9a358d26a
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