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思いついたが吉日

3月で私の人生における学生時代が幕を閉じた。
それまで順風満帆だった学生生活も、高3の秋に病気にかかってから一変した。

前はあんなに文章を書くことが好きだったのに、いつのまにか言葉ひとつ選ぶのも億劫になってしまった。
自分が産み出す言葉も感情も嘘くさく感じられた。
今の悲しさとやるせなさを語れば悲劇のヒロインになったみたいで痛かったし、だからといって切り替えて病気があっても明るく生きていこうと前を向けるほど私は強くなかった。

靄のかかったような4年間を過ごした。
単位はきっちり修めたけれど、ずっと眠っていたような気もする。
悔しいぐらいあっという間だった。
それでもまだ体調はぐらぐら揺れる橋みたいに安定しない。
現状フルタイムで働けない私には、正社員など雲の上のまた上くらい遠く感じた。

私には何があるのだろう。
思い返すと羨ましくなるから避けていた昔をちょっとだけ覗いた。
私何が好きだっけ。何してたっけ。
振り返ると笑っちゃうくらい何もしてなくて、家に帰るとただ本を読んでいた。
そういえば国語の作文も好きだったよね。
小学生の頃、国語の教科書のお話の続きを書く課題で、私の話が選ばれてみんなで劇をした。
中学生の文化祭では、あるお話をリメイクした脚本を書いたね。
私はお話作るの好きだったんだなと思い出した。

だから文章をもう一度書いてみようと思う。
何か内容があるものを書けなくても、自分の考えや気持ちをきちんと言葉にしておきたい。
そのままにしておいたらきっと忘れてしまうだろうから。


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