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ダンスは踊らない

弟の運動会を見に小学校へ行った。
最初の予報では降水確率90%だったが、当日は雲ひとつない青空。そして、爽やかな風。
まさに運動会日和。
こんなに天候に恵まれるなんて、参加者の誰かが地球を救うレベルの徳を積んだに違いない。

プログラムには、2学年ずつのダンスパフォーマンスがあった。
ちなみに私の時は1学年ごとだった。
子どもが本当に減ってるんだな、と改めて実感。
近い将来この小学校も廃校になってしまうのだろう。

この短い期間で1曲分の振り付けやフォーメーションを覚える子どもたちも、教える先生方も大変だったろう。
ダンスする姿を見ていると心が癒された。
言葉ではないパワーをもらった感じ。

そんな中、1-2年生のパフォーマンスにいた1人の女の子は一切ダンスを踊らなかった。
言葉通りその場に突っ立っていた。

何か踊りたくない理由があったのかな。
練習の時もこうだったのかな。
背景は何も分からない。

周りが一生懸命踊っている分、1人だけ静止画のように動かないその子はとても目立っていた。
それでも最後まで当初の姿勢を崩さなかった彼女はすごく強い。
なんで踊らなかったのかずっと覚えていてほしいけれど、こういうのって結構忘れちゃうんだよね。
大きくなってから見返したビデオで、この時の私何考えてたんだろ、となる姿を想像して微笑ましくなった。
フォーメーションが変わる時はきちんと移動して、全体の邪魔にはならないようにしているのは偉いと思う。あくまで、自分自身のダンスだけ不参加。
そこの切り替えができていて偉い!
なんて褒めてしまったらポジティブすぎかな?

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