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Vol.153 LNGに見る資源調達の難しさ

珍しく、本業の資源調達と関連のある内容ですが(笑)、本日の日経新聞に「LNG長期契約「ほぼ完売」 急ぐ欧中、日本にも余波」という記事がありました。

中語や欧州がLNGの、長期契約にシフトし、日本の調達戦略にも影響する…という内容です。

日経が購入者限定記事のため、関係するブルームバーグの記事を載せておきます。

これは資源のような「有限且つ産地が限られるもの」の購買では必ず付き纏うジレンマです。

即ち、以下2つのどちらが良いか?です。
・必要な時に必要なだけ買う随時契約(スポット契約)
・〇〇年間で必ず△△トン買います、と約束する長期契約

これは一長一短ありますので、片方が正解、片方が間違い、とバッサリ割り切れるものではありません。

随時契約なら、必要な時に必要なだけ買えば良いので、無駄な在庫を抱えなくて良かったり、需要の変動に対応しやすい一方、いざという時に供給してもらえないリスクがあります。

一方、長期契約なら安定して調達できますが、需要が落ち込んだ場合も約束した量の買取義務は残るため、余計な在庫を抱えたり、キャッシュフローを悪化させたりするリスクが高まります。

結局、
・取引対象品目のレア度、重要性
・会社の経営方針
を加味した上で、決めるしかありません。

今回の記事については、ロシア・ウクライナ問題をきっかけに地政学リスクが高まっていることと、他の地域で同様のことが起こりかねない…という懸念が随時契約から長期契約へのシフトを生んでいます。

どちらが良いかという正解はないものの、日本は残念ながら資源に乏しい国ですので、今のような世の中ではより長期契約を重視していくしかない…と思います。

本件に限らず、仕事で相談されるケースは、大概何らかのジレンマを抱えているものですが、「A案だと〇〇、B案だと△△というメリット・デメリットがあるね」という解説者で終わるのではなく、必ずスタンスを明確にする、意思決定することを意識して、今後も本業を頑張って参ります!

明日も最幸の一日にしましょう♪

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