【一部の人には届くけど、大体の人に届かない】

本日も、人が死んでる
本日も、人が生まれてる

そのほかの生物も……


未明の　ニュースを
ぼーっと眺めながら
パンを食って
コーヒー飲んだ

腕に通した
スーツは暑くて
玄関の扉は
ひどく　重い

なんてことは
すべて　自分の空想で
なんてことも　ない
ただの　引きこもりクソやろう

本日も　生きました
本当は　死んだほうがいい自分が
「そんなことはないよ」という
聞こえもしない善意に甘えて
ここで「たすけて」と叫んでる

しかし
どうでもいいんだ
こんなやつは


未開の　ダンボール
そのへんに積んだまま
菓子を食って
ジュース飲んだ

腕に痕《のこ》した
傷は浅くて
玄関の扉は
ひどく　遠い

なんてことも
すべて　自分の虚言で
なんてことは　ない
ただの　つくりばなしゴミ文

本日も　死んでました
本当は　活きたほうがいい自分が
「そんなことないシね」という
聞こえもしない悪意から逃げて
ここで「死ねない」と叫んでる

しかし
どうでもいいんだ
こんなことは


上手な嘘のつき方としてよく聞くのは
嘘の中に本当を混ぜることだ　って

どこまでがフィクションで
どこまでがノンフィクション？


本日も　生きました
それだけで　偉くもないし偉い自分が
「なんてことはないよ」という
届きもしない詞《ことば》を書いて
ここで「死にたい(生きたい)」と叫んでる