【🍓】伊予の湯桁
伊予の湯桁
よみ: いよ の ゆげた
本: 河出文庫 源氏物語1 106ページ(空蟬)
意味: 『数が多いことのたとえ』
上記の意味は忘れもしない、高校の国語便覧だか教科書だかに書いてあった注釈なのだ。
なぜ伊予?そして湯桁とは何?
まさか伊代?そして歳なら伊代はまだ16だょ? と授業中みんなでちゃちゃをいれたのだよね。(その伊代ちゃんも多分今は56歳くらい。Time flies.)
そう、源氏物語は超壮大な「ミュージカル」なのだ。作者もそうだが登場人物たちもすぐ歌う。そしてどの歌もシチュエーションに合わせた別の名歌の引用だったり、今贈られた歌を踏まえた返歌だったり。往時の読者たちは「この話の流れで詠まれる歌はきっと〇〇ー」とか「〇〇と思ったらそう来たか」とわくわくしながら読めたのだろう。そして今回のように「伊予の湯桁の数」の文字を目にした瞬間に「伊代はまだ16だからー♪」と唱和できた昭和の高校生のように、往時の読者たちは「左八つ右は九つ中は十六!」なるほどな!とニヤリとしたに違いない。暑くて胸もとがあらわというあたりから(湯桁を数える時にはきっともっとムフフ…♡)という想像をかき立てさせる伏線だったりもするのかもしれない。
いゃー、源氏物語、深い。
追記: 伊予の湯桁、と言いたかったから伊予介という設定にした。ということもあり得る? と思いついたのだけれどそのためには執筆された時代の官職の決まり方や石高(というのか何なのかわからないけど)についても知る必要がでてきますね。うーむ。
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