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ハじメいチこ
2016年2月24日 10:22
「おい」「……あ……ん……?」「おい」「もぉ……、おき……」「……おい!」「痛……っ? な、何っ?」丸めた書類で、隣りのデスクに沈没した後頭部を叩いたら、思いの外軽快に「ポコッ」と音が鳴った。ガバッと顔を上げた男は、その口からだらしなくヨダレを垂らしている。「何、じゃねーよ。古賀てめぇ、いつまで学生気分でいやがる」俺は、瞼を重そうに持ち上げる総務部の中堅社員、古