【ほんのりBL】通り雨ラプソディ 01
「や、いいから。俺はマジでいいから。気にすんなって」
「あ、や、うん。つか、気にすんなって無理だろそれ」
突然の雨が、夏服のシャツにひとつまたひとつと染みを広げ
友人の肌に吸い付いていく。
俺は家を出る前に必ず天気予報を確認しないと落ち着かないタイプで、
降水確率が30%を越えると傘を持ち出さずにはいられない。
その甲斐あって、現在、突然の降り出した雨に打たれずに済んでいる。
俺、ひとりだけ。
「気にすんなって言われても気になるって。傘ん中入りなよ。つか入ってお願