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令和5年10月10日(火)の あたりさわりない薬剤師日記

※令和5年 クリエイターフェスに参加※ 10月1日から31日まで毎日薬剤師日記を書く。


わりとヒマな火曜日だった。デイケアに配達に行く。老人施設が多いが 時には若い人もいるグループホームも行く。コロナ禍の余波はまだあり、どこも玄関で薬のやり取りや聞き取りをしている。普段は時間がおしていくので、あわただしいこともある。でも今日はヒマだもんな~と心の余裕がある。そういう心情が通じるのかどうか、今日は施設利用者さんから呼び止められて質問が続いた。

担当者でない場合は、手元に処方箋もないので、どこかで話をした患者さんだけど、あなたは誰だっけ……と思うときもある。
えっと、ゴメン、お名前はなんでしたっけ と聞くようにしているが、それだけで傷つく人もいる。でも間違えたりあやふやなままで問答はできないので、ごめんやで!! 聞くで!!
質問してくれても処方内容も不明な時も多いので薬局に戻ってから、電話で返事をすることも多い。

 一度精神科受診の人に、内科の臨時処方もあったので、こちらが精神科の薬で、これはこうでと言ったらば、あとで電話でクレームがついた。他の利用者さんの前で「精神科」 という言葉を出したのがとても傷ついたらしい。いや、そこは全員精神疾患の人ばかり入所しているところだけど、その人にとってはそういうのは理由にならない。
 精神科……の単語がその人にとっては禍々しくもショックだったのだ。元来幼い思考を持たれている人ではあるが、それで服薬しなくなったとなれば、問題になる。勤務帰りに施設まで行って、担当者さんに立ち会ってもらい配慮がなかったことに謝った。今後は多科受診者は、科名ではなく、医師の名前を出して説明しようと思う。

今回の件は精神科という言葉に、まだ悪いイメージがあるがゆえの話だと思う。
うつ病も統合失調症もADHDも、もう珍しい話ではないので、もっともっと普遍的になってほしい。

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ふじたごうらこ
ありがとうございます。