ラブ式会社のおと（株式会社のおと 裏お題）

　ある異業種交流会で、似た語感の会社の営業マン4人が意気投合をした。メンバーは

①　蕪式会社ノート　鱈葉佳二 たらはかに

②　tab式会社noteの瓶田 へいた

③　眩式 まぶしき 会社濃途 のうと の不二多

④　ラブ式会社のおと　の　匿名希望の女

　共通事項がもう一つあって、某町に住む秋田家に4人とも営業に行ってすぐに追い返されている。

「あの家、餃子犬もいたから、金はあるはずなんだよな」

　女が言った。

「アタシもう一度行く。うまくいけば家も餃子犬もアタシのもの」

　女が秋田家に行くも出てこない。心配して訪問すると女は餃子犬を抱きながら結婚するという。

「アタシ柴子。秋田柴子って呼んでね」

　男は何故か腑抜けになっている。鱈葉はカブをきれいに並べて祭壇を作り、瓶田はタブレットをかき鳴らしてウェディングマーチを奏で、不二多は花嫁が映えるよう眩しくライトを当てる。ここまでさせる秋田柴子は何者だと思いつつ。