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ぷよぷよはなぜ面白いのか?

どうも、yukihisaです。
就活で好きなゲームを聞かれそうなので、僕の好きなぷよぷよについて分析して、面接で答えられそうな内容を考えてみます。
シリーズのプレイ履歴は
・ぷよぷよSUN
・ぷよぷよ通 AC
・ぷよぷよフィーバー(GBA)
・ぷよぷよ7
・15th
・クロニクル
・ぷよスポ1
・ぷよテト1
です。

面白いところ


ぷよぷよでコアとなっている面白さは以下だと思います。
・試行錯誤してぷよを積み上げる楽しさ
・連鎖が消える快感
・対戦の駆け引き

では、それぞれについて具体的に見ていきます。

試行錯誤してぷよを積み上げる楽しさ

ベイブレードに似たワクワク感

人間は「何かを自分で考えて試す」時に面白さ(特にワクワク感)を感じるものだと僕は考えています。 そして、この面白さは初めてベイブレードに触った時の感情に近いと思うのです。

具体的には、
●ベイブレードをカスタムする時の「この部品を付けるとこんな感じに強くなりそう!」というワクワク感と、
●ぷよぷよでぷよを積み上げる時の「この積み方をすれば沢山連鎖できそう!」というワクワク感
が似た面白さだと思います。ベイブレードに限らず、自分で触って試行錯誤できるような遊びはぷよぷよと同じ面白さを含んでいると思います。

ランダム性が生み出す新鮮さ

ぷよぷよは「自分のフィールドにランダムな色の"ぷよ"を2個ずつ積み上げていく」ゲームです。フィールドは6*12の広さがあり、そこにぷよを積み重ねることで連鎖が出来上がっていきます。
連鎖の仕組みが理解できるようになると、組める連鎖の数が無限に存在している事も分かってきます。これは将棋に似ていて、将棋の手が10の220乗通りの可能性を持っているのと同じように、ぷよぷよで作れる連鎖も無限と言って良いほど多いのです。

このように、ぷよぷよのプレイヤーは100試合でも1000試合でも全ての試合で異なる連鎖を1から作っているため、試合の度に新しい連鎖を作るという新鮮さを感じる事ができるのです。
新鮮さはプレイヤーの飽きを防止する大切な要素です。僕がぷよぷよを飽きずにプレイできたのも、新しい連鎖を作るという新鮮さを毎回感じられたのが大きかったです。

連鎖の組み方に個性が出せる

上に書いたように、ぷよぷよでは落ちてくるぷよが毎回ランダムに決まっていて、試合ごとに作れる連鎖の形も全く違うものになっています。そのため、ぷよぷよを積み上げる時には、
「普通の人だったらこう置くところを、こう置いてみるとどうなるのか?」
「誰もやってないけど、こういう形は面白いのでは?」
といった自分だけの個性ある連鎖を作る事ができるのです。

この、個性ある連鎖を作るというのがぷよを積み上げる楽しさの1つだと僕は考えています。「自分だけの連鎖」を組む事ができると、よりプライドを持ってゲームをプレイできるようになります。

連鎖が消える快感

次に、「連鎖が消える快感」についてです。ぷよが消えると気持ちいい…と言えば単純なのですが、僕はぷよぷよを競技者としてプレイした経験から連鎖が消える快感はぷよぷよの面白さにおいてかなり重要だと捉えています。その理由を以下で説明してきます。

ピタゴラスイッチの気持ち良さ

僕は、連鎖が消える快感は「ピタゴラスイッチ」と同じような気持ちよさだと思っています。ピタゴラスイッチは分析的な思考で見て見ると非常に面白いので、ぜひ一度見てみてください。

ピタゴラスイッチを見て我々が感じるのは、「ビー玉が見事に装置を起動した!」「こんな流れでビー玉が運ばれるんだ!」「ビー玉がぴったりとゴールした!気持ちいい!」という感情だと思います。
ここから想像すると、ピタゴラスイッチの快感というのは「計算通りにビー玉が運ばれる気持ち良さ」、言い換えると「計算通りに物事が動作する気持ち良さ」だと言えそうです。

計算通りに物事が動作する気持ち良さは意外と日常で出会う機会が多いものです。例えば、サッカーやバスケのドリブルはボールを計算通りの位置でキープするものですし、野球のボールを狙った所に投げるのも計算して物事を動かすと言えるでしょう。

連鎖の気持ち良さ

しかし、ぷよぷよやピタゴラスイッチは「連鎖」があります。1度装置や連鎖が起動すれば、自分が作り上げたものが計算通りに全て消えていくのです。
ドリブルで言うと、ただ地面に投げたボールが手に戻ってくるだけではなく、地面に叩きつけたボールが屋根に弾かれて電柱に当たって通行人に蹴られて自分の手に戻ってくる、というイメージ。

ピタゴラ装置や連鎖は、何重にも計算して作り上げるからこそ、それが消えていくときの連鎖によって快感が何倍にも強化されるのだと思います。


初心者と経験者で違った気持ち良さがある

連鎖の消える気持ち良さは、初心者と経験者で異なった気持ち良さになります。
初心者の時に感じる連鎖の気持ち良さは、たまたまぷよが揃って連鎖になった時の「うお、何か揃った!気持ちいい!」という偶発的な気持ち良さです。
それに対して、経験者は自分で連鎖を組むことができるため、運要素が減って連鎖数に自分の実力が反映されるようになります。つまり、経験者にとっては"連鎖数" = "自分の実力" であり、経験者が感じる連鎖の気持ち良さというのは、自分の実力が連鎖になって証明される気持ち良さなのです。
プレイする時間の長さや熟練度で違った面白さが味わえるのは非常に良い事だと思います。

対戦の駆け引き


最後に対戦の駆け引きが生み出す面白さについてです。
上記で考察した「連鎖を作ること」と「連鎖を消すこと」は対戦ゲームでなくても実現できる面白さです。
この章では、対戦ゲームとしてのぷよぷよの面白さと、そこに連鎖を作る面白さや連鎖を消す面白さがどう絡んでくるのか、を書いていきます。


大連鎖と小連鎖の駆け引き

僕は「カービィ」や「スマブラ」などを手掛けた桜井政博さんの影響を強く受けており、ゲーム性は駆け引き(リスクとリターン)のことである、と思っています。参考↓

ぷよぷよ対戦における駆け引きは大きく二つあると考えています。
●大きな連鎖を組むほど、邪魔されて負けるリスクが増加する
●小さい連鎖で相手を邪魔をする場合、失敗した時に大きい連鎖を返されて負けるリスクがある

つまり、ぷよぷよは大連鎖と小連鎖を打つことがお互いのリスクとなっていて、それが駆け引きを成立させているのです。この駆け引きから、
・大きい連鎖を組んでいる相手の隙を付いて、小さい連鎖で邪魔をしてやろう!
・相手が邪魔をしてきたら、すぐに大きい連鎖を打って上から押しつぶしてやろう!
・相手の邪魔よりも少し大きめの連鎖を打って、邪魔し返してやろう!

といった戦略性が生まれているのです。
自分で連鎖を組みながら、相手に合わせてこれらの戦略を駆使する…というのがぷよぷよの対戦における一番の面白さだと思います。


いつでも勝つチャンスがある

ここからは、駆け引き以外の対戦の面白さを考えていきます。
まずは運で勝てる、という点です。ぷよぷよの色はランダムで落ちてくるため、たま~に
「あの色だけ引ければ勝てたのに、引けなくて負けてしまった」
といった事態が発生します。そのため、どれだけ強い相手にも1本や2本取るチャンスがあるのです。
僕も実際に日本1位の人と対戦して10本中1本取った思い出があります。


試合展開が毎回異なる

上記で、試合ごとに組む連鎖が異なるため新鮮さを感じることができる、という面白さについて説明しました。そして、毎回異なる連鎖を組んで試合をすると、試合の"展開"も毎試合違ったものになります。具体的には、

前回の試合は色が偏って大きな連鎖が組めず、早めに相手を邪魔することになった。それが上手くいって勝てた。

今回の試合は自分の組みやすい色が来たから、相手に合わせながら連鎖を大きくできてる。勝てそうだ。

といった感じです。
"連鎖の形"と"試合展開"の2つが毎試合違った新鮮さを与えてくれるため、ぷよぷよの飽きの来なさはかなりのものです。
実際にぷよぷよのトッププロを見て見ると、ほとんどが10年以上ぷよぷよをプレイしている人ばかりだと分かります。


ドラマ

次に、ぷよぷよはここが一番の盛り上がりだ!というのを見ていきます。ぷよぷよで盛り上がるシーン(ドラマ)は、
・超大連鎖が打たれた時
・大連鎖同士がぶつかった時
・超テクニカルな連鎖が打たれた時
・長い試合が接戦になった時
だと思います。中でも、大連鎖同士がぶつかって勝負が決まらなかった時は激アツです。

これを見て分かるのは、上級者になるほどドラマを生み出せる機会が多いという事です。初心者は大連鎖やテクニカルな連鎖が組めないからです。ただし、初心者は初心者で、「狙っていないのに5連鎖ができた!」といった運によるドラマは感じることができます。初心者でも運が良ければ誰でもドラマを楽しめるのが良いところです。


ぷよぷよコミュニティの楽しさ

ここまで書いておきながら、実はぷよぷよは根本的な問題を抱えています。
それは、「連鎖を組むのが非常に難しい」ということです。連鎖を組むためにはかなりの練習時間が必要なため、やり込むまでに諦めてしまう人が沢山います。
僕も何人も友達に普及したのですが、まともに連鎖を組んで対戦できるようになった友達は1人しかいませんでした。
そのため、ぷよぷよの対戦プレイヤーはかなり少ないというのが現状です。しかも地方ではその数がごく僅かです。そのため、希少なぷよぷよプレイヤー同士かなり仲良くなりやすいのです。

また、ぷよぷよはベテランが非常に多いです。飽きないゲーム性は説明した通りなのですが、それにしてもぷよぷよキャリアが長いという人がとても多い。
そのため、ぷよぷよの対戦における歴史は非常に長く厚いものとなっており、今日までの有名プレイヤー達の名試合や戦いの歴史を楽しむこともできるのです。

他ゲームとの比較


次に、他ゲーとの比較でぷよぷよを見ていきます。

格ゲー・FPSなど他の対戦ゲーム

ぷよぷよは試合ごとに新鮮さを感じられる、と言いましたが、格ゲーやFPSなど他の対戦ゲームにも、対戦ごとに新鮮さはあるのでは?という疑問が湧きます。
その通りで、格ゲーも、FPSも、MOBAも、対戦ゲームである限り自分と相手の動きが違うので、そこに必ず新鮮さは生まれるでしょう。
これらのゲームとぷよぷよが違うのは、やはり"対戦の新鮮さ" に加えて、"毎回異なるパズルをする新鮮さ"があるという点だと思います。

テトリス

では、同じ落ちものパズルゲームの中でも、ぷよぷよとコラボをした「テトリス」とはどんな違いがあるでしょうか?
僕は、テトリスには連鎖という要素が無い。これが最大の違いだと思います。
・テトリスは連鎖が無い分パズルとしては簡単で誰にでも理解できる
・ぷよぷよは連鎖があるが、連鎖を自分で組むのには練習が必要
こんな違いがありますね。

パネポン

では、同じパズルゲームで連鎖のあるパネポンはどうでしょうか?
今度は、パネポンが落ちものではないというのが違いになってきます。
ぷよぷよは自分で連鎖を組んでいく面白さがある。
一方で、パネポンは与えられたフィールドの中から連鎖を生み出す面白さがある。
こういった違いがあると言えます。


ぷよぷよの改善点

僕は本当にぷよぷよは面白いゲームだと思っていますが、改善点もあります。僕の思うぷよぷよ(主にぷよスポ1)の改善点を以下に書いていきます。

落下速度

まず、落下速度は少しゆるやかにすべきです。国体競技になったこともあり、ぷよぷよは初心者の人たちからも注目されるゲームになりました。
初心者の人たちがゲームスピードに少しでも付いて来れるように、下ボタンを押したときの落下スピードは少し緩める必要があると考えています。
僕の経験上、落下スピードを少し遅くするのであれば、ぷよぷよの競技性が失われることは無いと思います。
また、落下速度を遅くしても連鎖の強さに及ぼす影響は少ないと思っています。(ぷよの自由落下の速度も少し落とす必要がある。)これらのことから、落下速度を少しだけ遅くすることは可能だと考えています。

連鎖の演出
連鎖を打った時の演出をもっと盛り上げるべきだと思います。
「ぷよスポ」では、連鎖を打った時の演出として
・キャラが「いち、に、…」と連鎖数を喋り、最後に必殺技を言う。連鎖の最後にはカットインが入る
・ぷよが消える音が連鎖が増えるにつれ大きくなっていき、8連鎖目からはずっと最大連鎖のSEが流れる
というのがあります。僕はこれをもっと盛り上げる演出にすべきだと考えています。具体的な内容を以下に書いていきます。

全ての連鎖数で連鎖ボイスを実装する

実は、ぷよぷよの連鎖ボイスは一部の人たちが面白がって作っていたりします。この手の動画はネタ動画がほとんどですが、このように連鎖に合わせてキャラが必殺技を喋る文化を面白がっている人もいるのです。
なので、連鎖ボイスは以前の様に戻して、全ての連鎖でボイスを実装するのが良いと思っています。
連鎖が進むにつれて必殺技の名前がどんどんゴツくなっていくほど、多く連鎖を組んだかいがあるものです。連鎖数と必殺技名の強さ、というところのリンクは必要だと思います。


有名実況者のもこうさんなんかも自分なりに必殺技をつけていましたね。「11の刃」「オールグリーン」などが有名です。


ぷよの消えるSEをもっと豪華に

ぷよの消える音は現在、7連鎖目で最大に達します。これは、折り返し無しで奇跡的に組める連鎖が大体7連鎖程度だからだと思います。(根拠のない想像です)
しかし、このぷよが消える音は7連鎖以上の種類も増やすべきです。考え方は連鎖ボイスと同じで、連鎖数が大きくなるほど演出も激しくすることで、プレイヤーが大きな連鎖を組んだ見返りを得られるようにするためです。

特に、経験者にとっては、第二折り返しを上手く組めたときの連鎖数である12連鎖からが本当の大連鎖だと言えます。12連鎖以上の連鎖を組めたプレイヤーにはそのご褒美として、かっこいい必殺技名や物凄い効果音を聞く権利があるでしょう。
また、そのぐらい大連鎖を組めた時の必殺技を聞けると会場も大盛り上がりでしょう。

画面遷移をもっと分かりやすく

ぷよぷよは連戦するのが普通だと思いますが、ぷよスポ1では、対戦が終わってから次のゲームに進むまでに

1.試合終了
2.結果表示
3.次の試合に行くかゲームをやめるかの選択
4.マッチング画面
5.マッチ開始の待ち時間
6.キャラ選択画面
7.対戦開始

という遷移を挟みます。僕はこの画面遷移の数は多過ぎると思っており、個人的には決定ボタンを3~4回ぐらい押すだけで次の対戦に移って欲しいと思っています。
そのために、以下の2つを改善すべきだと考えています。

1と2と3を1つの画面にまとめる
まず、試合が終わった後のお知らせがとにかく多いです。
試合終了のお知らせは簡潔に1画面にまとめ、その表示を同時に次の試合に行くかどうかのボタンを出せば無駄な画面遷移がかなり減ります。
初めてのeスポーツということで試合終了時の演出を豪華にしたかったのだということは理解していますが、それよりもプレイヤーが次へ次へと試合をしたがる欲求を叶える方が優先すべきだと思います。

5のマッチ開始時間を無くす
マッチ開始に挨拶をするフェーズがあるのですが、僕はここも減らしていいポイントだと思っています。
マッチングする度に挨拶をするのではなく、挨拶を含む自分のカードを用意してそれを表示するのがベストだと思います。
カードを作る事で自分のアイデンティティを表現できますし、画面遷移も減らすことができて一石二鳥です。
この自分用のカードのようなものは現代では主流になりつつあるような気がします。(ポケモンユナイトで見た)

画面遷移については、以上の2つを工夫するだけで、
1.ゲーム終了画面
2.マッチング画面
3.キャラ選択
4.試合開始
という美しい流れになります。更に、キャラ選択の際に自分と相手のオリジナルカードを表示することもできるようになるのです。


最後に


ぷよぷよを作った人
面白い記事があったので紹介しておきます。
ぷよぷよを作った人が本当は誰なのか、ぷよぷよが面白いとなぜわかったのか、どういう風にバランス調整をしたのか、というのが書いてある記事です。


僕はぷよぷよを7年間プレイしていましたが、それでも僕より長く・深くぷよぷよをプレイしている人が沢山います。
なぜそんなにもぷよぷよが面白いのか、というのをこの記事で説明しきれたでしょうか…?
記事への感想などあれば、是非コメントを頂けると幸いです。

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