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歩き地蔵のお江戸面白地蔵物語VOL.67午後の部(笑)シェーじゃだめなの?の巻
さて、午前9時ちょい前に第一部を上げ、いよいよ、子育て地蔵に
人はなぜ祈る時、手と手を合わせるのか?
シェーじゃだめなのか?
をお聞きしたいと思っていたのですが
よく見ると今回の子育て地蔵さんのお姿は今までとちょっと違うことに気がつきました。何が?
はい。前掛けの色が赤くない。白なのです。
そこで
「お地蔵さん、二つ質問があって、聞いてもいいですか?」
「いいよ~」
「なんで南長崎の子育て地蔵尊さんは白い前掛けしているんですか?他の皆さんはほとんど赤なんですけど~~~」
「ふふふ。『他の人と一緒はやだ~って、ぼっちゃんみたいなのやだ~。僕、赤ちゃんじゃないもん!!』てごねてみたのさ。だって、みんな同じじゃさ~来てくれた人も退屈するでしょ。『お地蔵さんってどこも一緒よね~』って」
「あ、そういう事?そこなの?」
「そ、そういうこと。けど、蘊蓄好きな人はさ、勝手気ままに物語にしてくれるんだ。『立って99年なった時から百から一引いての白。白寿だから白の前掛けに変わったんだ』とか、『心は無垢で清らかなままのお地蔵だんだから、白なのね~』おれっち、花嫁さんか~みたいな」
「けど、似あってる。素敵」
「ありがとうね」
「あとね、今朝、ふと顔洗いながら、人って祈る時に、人って手と手を合わせるでしょ。けど、なんでだろうって思ったの。シェ~じゃだめなの?」
「ぷ、、、そんなこと、あ、今朝きっと赤塚の不二ちゃんが君の頭の中に入りこんでしまったに違いない・・・、売れない頃、よく参拝にきてたし。しかも、
よく、俺っちの前でシェーのポーズやってて、
『ね、地蔵さん、これ受けますかね?』って聞いてくれてた。う、やばい。おめ~さんに質問で、赤塚の不二やろうを思い出しちゃたじゃんけ。く~」
「あ、すみません」
「いや、いいんだ。たださ、昭和のあの時代、トキワ荘があったあの時代。金はないけど、夢があったあの時代思い出すね。マンガ家のみんなもいっちまってさ、寂しいよ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/COM_(雑誌)
雑誌COMでのトキワ荘物語でも俺っち紹介してもらってるんだぜ~」
(私としてはネット情報で書きましたが読んでみたいですね)
「ん?地蔵さんって、あの世とこの世行き来できるからいつでも会えるでしょう」
「そりゃそうだけどよ。この世で会えた方がやっぱ格別にいいんだ。味わいあってさ、触感があるからねー。いや~若かった頃のあの元気だけど、切なく、けど、熱い情熱のあいつらとまた遊びて~な~」
「んだよね~」
「で、なんだっけ?なんで・・・」
「祈る時に手と手を合わせるか?」
「そっか、だよね、どれ手出してみ~」
「お前さん、結構、しっかりとしたいい手相持ってるね。あはは。お~今まで頑張ってきたんだね~。ふ~ほほほ」
「え、手相の話なのかに?」
「あ、おっとおっと、違ってた~。なんで手を合わせるかだろう」
「そう」
「右の手はもにょもにょで左はにゃもにゃ・・・」
「ん?聞こえないので、もう少し大きな声で・・・」
「ん。だから右の手は仏の手、綺麗な手。左は煩悩だらけの己の手、不浄な手って言われていて、その手と手を合わせ天に祈ることで仏の智慧が授けらると言われてきているんじゃよ」
「は~そんな深い意味があったんですね」
「ま、どの宗教もほぼ、手と手を合わせてしあわせ~なんちゃんて」
「う?お線香のなんちゃら香ですか?」
「あ、ま~ま~そんなとこね」
「うふふ。お地蔵さん。今日すごく勉強になったし、赤塚不二夫さんにもお会いできたような気になった。トキワ荘物語も読みたくなったし、お地蔵さんにお会いできて良かった」
「それはいがったな~」
「はい」
そして、私は立教通りを通り、バスロータリーへと歩く。
いつもは人通りも多いし、車も多い通りが、自粛で静か。
鳩が我が物顔で割拠している。
するとタクシーが「ブブブ~」ってすごいクラクション鳴らして
突撃してきた。
「そんなに音出さなくても、鳩は飛ぶだろうに」
と一瞬タクシーの運転手の性格がいじわるに思えた。
けど、この平和のんびりに慣れてしまった鳩は車が来ていたら飛ぶと言う感覚を忘れてしまっているかもしれない。
と、なると、車に轢かれて命を落とすのは鳩の方。
それが、悲しいから、悲しくならないように、大きな音でクラクションを鳴らしたのかも知れない、とも思える私もいた。
とにかく、お地蔵さんの旅は
私にいろんなことを教えてくれる。
ありがとうお地蔵さん。
手と手を合わせて幸せ。
日々、感謝の再認識。
ありがとう、ありがとう~~~。