歩き地蔵のお江戸面白地蔵物語VOL.90 不動前~青物横丁歩き旅② 辛かったよねの巻
89の続きなので、すぐに始めますね。
それで、私はさらに、本来の目的のお地蔵さんである子放し地蔵さん目掛けて歩き出した。
まず、大きな通りになっている中原街道に出た。ここをまっすぐ行くと秋田県育英会の女子寮があるんだな~とか想像する。私は大学一年生の時に、親がはじめて都会に出ることを心配し、武蔵小杉にある秋田県育英会の寮に私を入れた。実に楽しい生活だったが、自由もほしくて、横浜に引っ越すのだが、大学時代の寮生活で同室だった友人とは今でも仲良くしてもらっている。友達って有難いな~と、道の名前から展開して思った。そして、グーグル君が「右に曲がります」というので曲がる。
ちょっとした坂道で曲がる。
それから、「左に曲がります」と言うので曲がる。
通りの先の角の所に何やら、赤い帽子をかぶったお地蔵さんのようなお姿が・・・・
ドキドキ。
ん?
まず、行ってみよう。
より近づいてみる。
グーグル君も「目的地に到着しました」と言ってくれた。
では、ここから絵に描いたことで、私と対談してくださる承諾をくださった子放し地蔵さんにご登場いただきますね。
お地蔵さん、お願いします~。
「はい。こんにちは。呼んでいただき、ありがとうございます」
「いや、いや、こちらこそ、寄り道してきて予定より遅くなってしまってすみません」
「いや、いいのですよ。ここに来るのであれば、寄ってほしいな~って思ってshibuの頭にテレパシーピピピってしたのは私なの。いい出会いでしたね」
「そうだったんですか?」
「うふふ、お地蔵さんってね、本当にね、立っているだけなんだけど、いろいろやっちゃってます」
「もしかしたら、、、、昨晩見た映画もですか?」
「ん?あ、ソフィーの選択ね」
「あ、はい」
「そう、あの映画も私のことを描いていただけるのであれば、見てほしいと思って、頭にぴぴぴって」
「あ~引き寄せてくださっているんですね?」
「うふふ。そうなんざんす」
「けど、お元気そうで、安心しました」
「え?だって、子どもが早く亡くなっても、生きて行かねばなりませんから・・・」
「ソフィーの選択も、、、最後のシーンで子どものどっちを選ぶって、、、のあのシーン。大分前に映画館で見たんですね。私。ほぼ、映画の内容うっすらとしか覚えてないけど、あの、女の子を放すシーンがずっと脳裏にあって、決断しないとならなかった親の気持ちって・・・・」
「耐えられないと・・・ね」
「そう」
「そうなんだけれど、耐えて生きて行くのが、また、人間なんですよね」
「はい」
「昔は、子どもは流行り病で亡くなるなんてざらだった。今はコロナのワクチンがどうのこうのと言われているらしいけど、ワクチンそのもの、さえ、無かったからね。けど、一生懸命に愛した。だから、火葬場で子どもと離れるこの場に私を建ててくださったのね。あ、グーグルで土地の感じ調べられる?」
「はい。えっと、こんな感じですかね?」
「そうそうそうね~」
「お地蔵さんを建てることで、寂しい気持ちを前向きに変えていったのですね」
「そう。だから、やはり人間は強いし、愛おしい存在なの。お地蔵さんの私にとっても大事な相棒」
「お地蔵さんにとっても!」
「そう、人だって、お願いされると頑張るでしょ。私も同じ」
「そうなんですね。では、お地蔵さんに参拝したら、お願いし続けていいのでしょうか?」
「もちろんです。お願いし続けていいのですよ。あ、頼りにされているって思って、張り切れるから。今日なんて絵まで描いていただいて最高です」
「あ、そうですか?喜んでもらって良かった~」
「久々にエアハグする?」
「え、え、え、いいですね~。なんかいつの頃かエアハグも忘れていたわ~」
「でしょ、でしょ、しよ、しよう~」
「あ、はい」
「では、1・2・3エアはぐ~~~」
ということで短いけれど、めでたし、めでたし。
そして次はいよいよ江戸六地蔵に向かうshibu
なのであった~~~。
じゃじゃじゃ===ん!!