東京の感染状況は「勝負の3週間」並み

楽観ムードのコロナ報道

最近は感染者数が日に日に減少し、緊急事態宣言の解除も間近ではないかとの観測も出ている昨今ではありますが、実際に数字で見てみると、違った様子が見えてきます。今回もコロナカレンダーを使って感染状況を見ていくことにしましょう。

コロナカレンダーとは

コロナの感染者数は、曜日によって多い少ないという傾向があります。日曜日が休診の病院が多いため、月曜日に報告される感染者数が少ないことや、週の後半になると週明けからの体調悪化に耐えられなくなり、病院を受診する人が増え、結果的に報告される感染者も増えるという傾向があるためです。

そのため、感染状況を把握するためには日々の感染者数の増減よりも、前の週と比べてどうなったかを調べる方がよいと言われています。これをビジュアルに表したものがコロナカレンダーです。

表の見方

日々の感染者数をカレンダー形式で並べてあります。前の週に比べて感染者が増加した場合は赤字で、減少した場合は黒字で表記しています。データソースはNHKの新型コロナウイルス特設サイトです。

なお、今回は「勝負の3週間」と政府が呼んで集中対策を行った(そして対して効果がなく感染が拡大し続けた)11月25日からの3週間、東京で感染がピークとなった1月3~9日の1週間、そして今月に入ってからの2週間を比較するカレンダーになっています。

東京のコロナカレンダー

スライド1

東京のコロナカレンダーは上の表のとおりです。勝負の3週間が始まった週と同じぐらいの感染状況にあることが分かります。もしも今すぐ緊急事態宣言を解除した場合、1ヶ月ほどで感染者数は再増加に転じ、4~5月には再び緊急事態宣言が必要な状況になることが予想されます。

大阪と愛知のコロナカレンダー

スライド2

スライド3

大阪府と愛知県は、感染者数が勝負の3週間の頃に比べて大きく減っています。重症患者や死者の発生は感染よりも遅行して発生するとはいえ、医療機関の状況も相当改善されているのではないかと推測されます。

ワクチン接種が始まることを考えれば、緊急事態宣言を解除してもよいのではないかと思います。

福岡のコロナカレンダー

スライド4

福岡県は、コロナ感染者数が「勝負の3週間」の初期に比べて増えています。もちろん、ピークに比べれば大きく感染者は減っているのですが、医療機関の負担も当面、重いことが予想されるため、今すぐ解除することは好ましいとは思いません。

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