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パワハラを辞めてレフェリーになろう

最近、バイト先でも辞職が早い

バイトだけではなく、社員もである

いや、最近と言ってももう何年も前からだ

パワハラという言葉が一般的になってから歯止めが効かない

しかし、ここ最近で感じるのは「辞める人を称賛する風潮」である

もちろん職業選択の自由もあるわけで、ブラック企業にパワハラに明らかに雇用側に非がある場合には、辞めていい。精神的に追い詰められた場合などはもちろん、病んだりする前に辞めた方がいい。

しかし、なんとなく「辞めた」という報告に対して「よくやった」ともてはやす風潮があるのも確か

昔は「辞めた」などと言うと「辛抱が足りない」「会社に人生を捧げられない奴はいらない」「そんな奴はどこに行っても通用しない」などと散々言われたと思う。

その風潮はその風潮でおかしい。

ただ、なぜ日本人はゼロ百精神が強いのだろうと思う。

Aが正義だと思っていたら何が何でもBを否定する癖にひとたびAが間違っていたと分かるとAを袋叩きにする。勝てば官軍というか勝った方を官軍と見做す精神。

一昔前は軍隊を持たない国にも関わらず軍隊にも似た体育会系パワハラが横行していた。

しかし、一度それが「悪」とされてしまうとちょっと無理を強いられたり、ちょっとしんどい事があると「辞めてもいい」みたいな雰囲気になったりする

いい感じの間がない気がする

もう少し見極めと的確な判断が欲しい

もう辞めた人間が「ただの根気がない人」なのか雇用側が悪いのか見極めるのが難しいとは思う

終身雇用も怪しい時代、昔とは違うと思う

自分の事しか考えないのと、自分を大事にするのは紙一重

ただ一つだけ言えるのは、人の為とか人の事を考えるのは大事だけれど、その為に自分を犠牲にし続けていると確実に病むと思うので自分は大事にするべきだと思う

以前「モンスター育成方法」にも書いたが、頑張る人間は勝手に頑張る。

頑張らない人を無理矢理に頑張らせるのは、今やパワハラになる。

私は意外とそれでいいと思っている。

「アイツは根性なしだ」と裏で言われるとは思うが、パワハラの風潮は無くしていいと思っている。

根気がない人を守る為ではない

何に対しても根気がない人は、いずれ何か打ち込めるものが見つかるまで探すのがその人の使命だ。

やる気の出ないもの、やる気の出ない場所に人を縛り付けるメリットはない

それより守りたい、守るべきなのは勝手に頑張る人だ

体育会系パワハラ式というのは、さっきも言った通り軍隊式である。全員に同じ方向を向かせて全員に同じ行動を取らせる。乱すものは厳罰に処す。なぜならそうしないとその人も命を落とすし、ひいては仲間も全滅するからだ。

しかし今は戦時中ではない。

勝手に頑張る人、自分を犠牲にして人の為や会社の為に動く人達、責任感が強い人達にも頑張らない人達に対するのと同じ圧をかけていると、彼らは自ら身体を壊し、精神を病んで追い込まれる。

「でも結局、人が足りなくなったら彼らに無理を強いる事になる」

確かにそうだろうが、やる気のない人間を置いておいても、結局そのミスややり残しをフォローするのは彼らなのだ。

戦力として想定していたのに飛ばれた時の方が怖い

やっぱり根気がない奴が悪いんじゃないか

そうではない

恐らくちゃんと賄える分だけを請け負ってない事や、休みや有給を計算した分担がうまく行ってない事

みんながみんな最初から無理した状態で成り立っている。我慢できる範囲のそれがキャパ8割ぐらいスタートだったりする。それが普通だと思っている

それが10割になる事が増えると慣れて麻痺する

たまに溢れているのに「そういうもんだ」とやってると突然爆発する

精神を病んだ人を「根性が足りない」などと言う人がいる

そういう人が自分の感覚を「古い」と認められない事がとても危険だ

精神を病むというのは脳の病気だ。

自分の体がうまくコントロールできない

格闘技で「倒れグセ」というのがある

蓄積された脳のダメージが脳にスイッチを作り、パンチを食らったり掠ったりしただけで倒れやすくなってしまうというもの。

これを無視するとドランカーになったり、中年以降に健忘症の症状が出たりする

最近の選手はそうなり出すと引退するか、試合のペースを落としたりして休む。

レフェリーのストップも選手を守る為に早い

同じ事だ

精神的に追い詰められてる社員は辞めるか、休んだ方が絶対にいい。むしろ、上司や先輩がレフェリーのように様子を見てストップしてあげるべきなのだ。

仕事を頑張り過ぎる人はフラフラなのに戦おうとする選手と一緒。応援してくれる人がいる。自分を育ててくれた人がいる。責任感がある。倒れるわけにはいかない。負けるわけにはいかない。

しかしストップが遅いと脳に障害が残ります。もっと悪くすればリング禍が起こります。

選手は「なんで止めるんだ!オレはまだやれた!」というかもしれないが、実はそう言っている本人も危険なのだ

頑張り過ぎる人を守れる環境が育ちますよう

我々昭和の人間がうまくレフェリングできるようにならないといけない


一丁




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