
格闘ヲタ一代②
ボクシングと謎の武術は一旦終わりまして、キックボクシング編に入ります
当時はキックボクシングというのはメジャーではなく、格闘技通信やゴング格闘技を読んでる人間くらいしか有名選手でも知らない時代で「キックボクシングをやっている」と言うと「足でやるボクシング?」とか言われたものです。
ジムは電車で三駅くらい離れた所からさらに結構歩いた場所でした。見学に行くのにとても緊張したのを覚えています。 見学に行くと、当時そんな若い子でキックボクシングをやる人がほとんどいない為、みんな話しかけてくれて「キックやりたいなんて、変わってるなぁ」とやっている練習生の方から言われたものです。
ミットを持ってもらったりしても、基本はやっていたので「うまいな、おお!パンチ強いね。蹴り速いね、上手い上手い!」と言ってもらえましたが、そこで一つ怖かったのは、同じ歳くらいのパンチパーマの子がミットを持ってもらってる時は「振りが大きいねん。力で思い切り打ってるけど、体使ってない!隙だらけ!下手やな」とボロクソ言われてるんです。 恐らく私よりそのジムでは先輩です。気まずいです。そして私が褒められるとジッと睨むんです。 今にも殴りかかって来るんじゃないかと冷や冷やしていました。
やっとヤンチャな子が来ても相手させられない所に入門したのに、こんな事になるなんて…と思っていたのですが、どうやら違ったようです。
褒められているミット打ちと自分のミット打ちの何が違うのかジーッと見ていたようでした。真面目!
そのジムでは格闘技通信で見たプロの方もいて、いつもその人が色々教えてくれたりミットを持ってくれるので、楽しかったのですが、フランスに行く事になる為、ほんの数ヶ月しか通えませんでした。
今思えばお小遣いなど注ぎ込んで通ってたので、恐るべき格ヲタです。
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