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#05【読書記録】シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン

読みました〜!
本書は巡回展のために出版されたものらしいので読書記録といっていいのか、という感じになっちゃったけど、「書籍」にはかわりないし、「読んだ記録」も嘘じゃないので書いてくよ〜✍️

🧸読み始めたきっかけ

もともとミッフィーが好きでした。
でも、幼少期から絵本に馴染みがあって、ではなく、キャラクターとしてのミッフィーがかわいくて、グッズを集めたりしてました。
友達にミッフィーオタクがいるのでミッフィーグッズを見に行く機会もたくさんあり、くまのボリスのことを知ったり、友達の影響を受け徐々に私もオタク化していきました。

そして、今年4月に新婚旅行でオランダのユトレヒトを訪れました。
たまたまではなく、ミッフィーのまち、ディック・ブルーナさんのアトリエのあるまちと知ってプランに入れたのです

絵本制作に使用していたタイプライター
絵本に使っていた色紙の端切れ

最初にナインチェ・ミュージアム、次にセントラル・ミュージアムのアトリエ展示を見て、ミッフィーやボリスたちキャラクターだけでなく、作者のディック・ブルーナさん自身にもすごく興味が湧き、すごく好きになり、もっと知りたいと思うようになりました。

帰国してからは、図書館でブルーナさんに関する本を探して読んだりしていました。

1冊目にこの「夢を描き続ける力」を読み、続いて借りたのが「シンプルの正体」です。

🧸あまり知らなかった「ブラック・ベア」のこと

オランダに訪れる前と後とで私の中で認識がかわったことは、ブルーナさんは「絵本作家」だけではなく「デザイナー」でもあったということ。でも、その実態はあまりよくわかっていませんでした。

話が逸れますが、神戸市にディック・ブルーナテーブルというカフェがあります。

2階はグッズショップとカフェのようになっていて、ミッフィーの絵本やぬいぐるみがあり、かわいらしい空間、3階はブラック・ベアのイラストがたくさん飾ってあるワインバルになっています。
4階は見たことがありませんが、VIPルームとイベントスペースがあるそうです。

初めて訪れた時は2階席でした。ミッフィーの絵本を自由に読むことができ、ミッフィーモチーフのランチをいただき、癒しの時間でした。

ところが2回目に訪れた時は3階の席。
当時ブラック・ベアのことは「ディック・ブルーナさんが描いたらしい」ということしか知らず、ミッフィー目的で来た私にとってはちょっぴり気が抜ける思いでした。
(1回目も2回目も、オランダに行く前に訪れました)

この時、もっとブラック・ベアについて知っていれば…!!

さて、脱線した話を戻しましょう🤚

「夢を描き続ける力」を読んで、絵本作家ではなくデザイナーとしてのブルーナさんを少し知りました。絵本を描く前は、父親の出版社で専属デザイナーとして活躍されていたことがわかりました。
「シンプルの正体」では、そのことがさらに深掘りされています。

ブルーナは1951年、ブルーナ社で専属デザイナーとして働きはじめます。大きな仕事となったのが新たな読者層を狙って創刊された、推理小説を中心とするカジュアルなペーパーバック「ブラック・ベア」シリーズです。約20年間で2000冊以上もの表紙をデザインし、駅や書店に貼られるポスターなどの宣伝物も手がけました。カジュアルに移動中でも読書を楽しめるペーパーバックは普及し、それに伴い表紙デザインも注目されるようになりました。ブルーナのデザインするモダンな表紙を楽しみにする読者の反応にブルーナも手応えを感じていました。

「第1章 心をとらえるシンプル」より

ペーパーバックという言葉も聞き馴染みがありませんでしたが、調べてみると、ハードカバーの対義で(つまりはソフトカバー)、主にカバーのない並製本のことだそうです。

「あ〜、図書館に置いてある洋書で見たことあるな。でも読んだことないから今まで意識したことなかったな」と思いました。
(大変勉強になりました)

私が「この本を読んでよかった!」と思ったのは、ミッフィーちゃんや絵本のキャラクターがメインではないこと。

冒頭数ページ、若い頃のブルーナさんが描いたスケッチからはじまり、そのあと、前半180ページ弱にわたってペーパーバックやブラックベアシリーズのポスターなどの作品が掲載されています。

ディック・ブルーナテーブルでブラック・ベアを見てよくわからないと思っていた私にとって最高の教科書!だと思いました。

そして読み進めていくうち、ブラック・ベアというデザインの魅力がわかっていくうちに、ブルーナさんの絵本作家としての姿だけでなく、デザイナーとしての姿が少しずつわかってきた気がして、さらに、もっともっと、ブルーナさんを知りたいと思いました。

🧸この本がほしい、もっとほしい

もともとミッフィーグッズオタク気味だった私ですが、少しずつディック・ブルーナオタクへと変移していっています。

本書は図書館で借りた本なのですが、手に取ってみて「これは手元に置いておきたい本だ!」となりました。
いや、実はこの本だけでなく、ブルーナさんの本ならなんでも集めたくなっていますし、最近は「ふみの日」のためにブルーナさんがデザインされた切手を買おうか悩んでいます。

でもこの本も他の展示会で出版された本も、基本的には書店では扱われていません。古本屋で出会えればいい方かな。
この夏はいまのところ、メルカリと睨めっこする日々が続いています。

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