40代、業界未経験者がフリーのプログラマーに転身できた理由④
1件目の案件でいきなり前職の経験が役立った
1件目の案件は電話関係のサーバー構築でした。
基本的にアプリをメインに経験があるため、サーバーなどの経験は無いことはクライアントは承知していましたが、それでも人がいなかったのか、私が参画することになりました。最終的には案件に付随する電話アプリも作るかもしれない、ということもあったかもしれません。
前職では電話関係は専門ではなかったものの、少し知見がありました。しかし、アナログ電話には知見がありましたが、PBX(電話交換機)には全く知見がありませんでした。今回は、アナログPBXとデジタルPBXの融合という案件でした。特殊な環境で両方使うわけです。
全くわからないトホホな毎日
正直、最初の1ヶ月は???ばかりでした。PBXのこと、サーバーのこと、アプリのこと、などなど、知らないことだらけ。クライアントが出してきた機能要件は5つくらいあったと思いますが、どれもやったことがなく、どうやったら良いか、また、言葉の意味もわからないので、言葉の意味を調べることから始めました。本当にこれ書いてて、よく私に任されたな、と思います。。。
とりあえず、最初の1ヶ月でPBXサーバーについて真剣に調査して、少し詳しくなりました。実はチームの全員がPBXサーバーについてあまり知見がなかったので、私が一番詳しくなっていました。いつの間にかチームの若手(本当に卒業したての新人)に教える立場になっていました。年齢もあってか、少し詳しそうに話すと、本当に詳しい人に見えるんだと思います。
前職の経験はどう生かせたのか
前職はあるメーカーの下請けをしていました。下請けといっても、その支店に私の席があり、ほとんど社員のように働いていました。営業、設計、修理、調査、見積もり、業者の取りまとめ、なんでもこなしました。気づけばその支店で一番の古株になっていました。時給で働いてる下請けなのに。。。営業も兼ねた仕事だったため、お客様が何を求めているか、ということを常に意識して、自分で言うのもなんですが、お客様が満足のいく仕事をしていました。仕事の良し悪しがダイレクトに支店の売上に繋がるので、その点ではかなり長けていたと思います。前職を辞める時には、あるお客様からプレゼントをいただきました。本当に嬉しかったですが、寂しくもありました。
話はそれましたが、転職してから、プログラマーでお客様(エンドユーザー)が何を求めているのか、何を必要としているのかを考えながらコードを書いたり、構築したりする人が果たしてどれだけいるのだろうか? と考えるようになりました。調べてないのでわかりませんが、なかなか多くはないのでは?と思いました。ある社長によると、言われたことだけをする、そういうプログラマーが本当に多くて、困ることもある、とお聞きしています。
私はここに自分にとってのブルーオーシャンを見つけました。仕事や人生経験のある40代の強みは、
クライアント目線、そして、エンドユーザー目線も持てるプログラマー
だと思います。スキルの無さは致命的ですが、そこは普段の努力でカバーです。仕事以外の時も参考書を読み漁りました。正直、最初の数ヶ月は時間外労働はかなりしました。そこはフリーのプログラマーなので、誰も文句言いません。全て自己責任です。
ある時は、クライアントがお客様(エンドユーザー)に納品する機器の見積もりをすることになりました。しかし、見積もりする機器をAmazonから選定しようとしていました。メーカーで仕事していた私からすると、それは流石に考えられない方法でした。きちんと機器の代理店などから確かな製品を取らないと、何かあった時には責任問題になります。確かに仕様書を検討するときはAmazonにある定価を参考にしましたが、まさか本当にAmazonで買おうとするとは。
幸い、amazonには在庫がないようで、「どうしたらいいか調べてくれ」とのことでしたので、私はまずその機器のメーカーに問い合わせました。すると、取引している代理店があるので、そこから見積もり依頼してください、との回答がありました。しかも在庫はある、との回答で納品には間に合いました。これまでの経験がないと、どんなルートで購入すべきか絶対わからないなあ、と思いました。
浅く広く、時々深く
一言にプログラマーと言っても、いろんな種類があり、コードを書ければいいだけではない、ということがよくわかる経験でした。結局、私は前職と同じように「何でも屋」になっていくのが稼ぐ近道なのかなと思いました。
実はこの「何でも屋」気質、のちの仕事に非常に役立ちました。
続く
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