40代、業界未経験者がフリーのプログラマーに転身できた理由③
その日、僕は人ではなくなった
無事に仕事がもらえてリモートワークが始まったはいいが、これがなかなかキツかった。今回は、きついポイントと対応したことを書きます。
リモートワーク最初の1週間は、まじでやばかった
実はラッキーなことに、初回の案件から要件定義から参画することができました。要件定義とは、ユーザー(発注者)の要望をヒアリングしたうえで、その要望を実現するために具体的にどのような方向性・手順でシステムを構築していくべきか、誰が見ても理解できるように文書化する作業のことです。
この業界では要件定義は上流工程で、プロジェクトマネージャーの仕事です。つまり、プロジェクトのトップがする仕事で、実は一番と言っていいほど重要な仕事で、後の工程の方向性を左右するものです。
ということはですよ、一番単価のいい仕事を初心者の私に手伝わせてくれている、ということです。このケースはかなりレアだったと思います。今後、スキルシートにも「要件定義参画」と記入することができます。営業にとってはかなり仕事が取りやすいそうです。
しかし、この要件定義、とにかく調査することから始まるんです。何がプロジェクトに必要なのか分かってない段階だからです。どんなサーバーを使えばいいか、どのプログラムコードを使用すれば今後のメンテナンスをしやすいか、などを調査します。
これがなんと、初心者リモートワーカーにとっては辛い。。。
何が辛いか。それは、、、
「孤独」
とにかく孤独なんです。それも気が狂いそうなほどに。
初日は新鮮でよかった。でも、二日、三日と経っていくうちに、新鮮味もなくなり、誰とも会話しない時間ばかり過ぎていく。その上、調査ばっかりなので、仕事の成果があるのか無いのかよくわからない状態。
正直、発狂しそうでした。
自分なりに、なぜそう思うのか考えてみました。
前職は、技術職でもありますが、営業職でもありました。数百を抱えるお客さんとの打ち合わせや、抱えている業者さんとの打ち合わせがあり、1日の電話は数十件は軽くありました。お客さんや、業者さんのクレーム対応は毎日の日課でした。常に人と喋っていた状態で、「一人になりたい!」と思うほどでした。
それが、今は、誰からも電話はありません。クライアントとのリモート会議は1週間に1回です。寂しい。
転職して、改めて人と関わりあうことの大切さを実感しました。何事もバランスが大事ですね。
なんとか1週間を乗り越えた金曜日の夕方、不安に襲われました。
「このまま誰とも喋らずに一生を終えたら、人じゃなくなるんじゃないか?」
「やめなさい!シンジくん!人に戻れなくなる!」
リツコの声が心に響きました。
その夜、妻と一緒にドライブに出かけました。当てもなくただ走り続けました。人と会話できることがこんなに心のバランスを取り戻せるとは思っても見ませんでした。
人に戻った
土日もなんだか憂鬱でしたが、なんとか友人と喋ったりしてリフレッシュすることができました。
そして迎えた2週目の月曜日。
なんと、先週の憂鬱な気持ちが嘘のように無くなっていたのです。人間ってすごいですね。慣れるんですね。
脳には可塑性という機能があり、あらゆる現象に対応できるようになっているそうです。
この経験から、自分の一時的な気分に考えを左右されず、まずは1週間耐えてみる、ということは効果的だとわかりました。それでもダメなら対策をしてまた1週間耐えてみる、、、そういった気分のPDCAを回していくのも、転職して気づいた大きな財産だと思いました。
皆さんも参考にしてみてください。
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