【観劇】火曜日のゲキジョウ30×30 pair.220『8光年から、×劇的☆ジャンク堂』
観てきました。
面白かったな、本当に。
この火曜日のゲキジョウ30×30というのは30分のお芝居×2で観れるという素晴らしい公演で、かれこれ数年くらい好きな劇団とか、お世話になった劇団とかを大阪在住なのをいいことに観まくっています。
平日なのがなかなかネックではありますが、2000円でに作品見れるのは本当にお得だよな。
というわけで以下、感想です。
8光年から、「ドーナツホールに私はいない」
当日パンフに書いてた中山さん(作・演出の方)の「お金払ってしんどいもの観たくないや」って言葉が確かになあと思いました。
エンタメって楽しくて見るはずなのに、演劇も小説も映画も、どうして「ふー、よし!」という決意をして重い腰をあげる時間が存在するのでしょうね。
今作はピアスの穴に関する話題で物語が進んでいくのですが、緩やかな時間経過と、二人の関係性を覗いている感じが非常に良いと感じました。
別に人生って生きててもドラマが起こるわけでもなく、けれど決断とか大切なこととかを自分の意思で選択する時もあったりして。
そこで、気持ちが一転二転するのもリアルだし、転がり続けることで固まる意思があることだってあるし、役者さんの演技も相まって(というか、二人とも本当の先輩と本当の後輩が部屋でなんか色々しているみたいでしたね)、人生の断片を覗いているというか。
そしてピアスのきっかけも他者の存在が大きかったり。
共感が不意に、やんわり刺してくる感じもまた良かったり。
僕みたいなタイプには書けない作品なのですげえなあ、と思いながら眺めていました。
面白かったです。
劇的☆ジャンク堂「アットホームな職場につき」
笑ったなあ。
劇的☆ジャンク堂さんは私が幻の初期メンバーみたいな感じで所属していた劇団なのですが、今回のショート集は劇団の色とも非常にあっていたと思います。
お仕事の辛さとか理不尽さを笑いに変える設定なのですが、まず脚本が面白い。もう楽しませることだけに特化型のそれ。30分にそういう設定を持ってくるのが潔い。
でも、それ以上に役者が脂乗りすぎである。今たぶん古株のジャンク堂役者陣が、年齢的にも技量的にも一番面白い。爆発してたから。
ずっと、笑わせる。まったく手を緩めない。やり切る。あの手の作品は中途半端が一番滑るので、マンキンなのがすごい。居酒屋とか有難いお言葉のとことか凄すぎ。破竹。
そして、古株の皆さん、新人さんとのシナジーばっちり。ていうか新人さん、新人さん?ばちばちにあってたな。あの雰囲気で、面白いの放ってくるのずるい。凄い。
演出の笑わせる筋力も流石。めちゃくちゃ観やすくて、爆発はしっかりさせるというか。居酒屋の流れるような所作とか、疲れ切ってる会議の雰囲気とか、爆笑したもんな。
笑いの火力だけなら今年一かも。全然あのタイプの公演なら1時間とかでも観れます。ジャンク堂さん、あんなタイプの1時間尺の公演をみたいです、僕は。
こんな色の違う作品が見れるの、凄いですよね、30×30。
また気になる公演の時は観に行きます。
バケツズもいつか、出たいなあ。