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F. ソル「アンダンティーノ」〜 「青本」和声分析46
F. Sor: Andantino 概要
ホ長調。転調なし。A - B - A'の三部形式。
Aで登場する主題はそれぞれの箇所で簡易的な変奏となっている。
和声分析
A
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主題とその簡単な変奏が繰り返される形で、和声進行も同じものとなっている。
7〜8小節目ではVからIに一旦解決しているという解釈もできるが、H音がずっと下で繰り返されているのでVが経過的に変化しているものと捉えてみた。
B
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ドミナント的要素が強いパートと感じる。
A音が頻出するためロ長調的には感じないが、主和音は配置等によって軽い感じで鳴らされたり、IVに対するドミナント的な和音(22小節)が登場したりと、Aパートとは雰囲気が変わっている。
A'
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前半はAパートと同じ和声進行だが、後半がより終止感が強いものに変えられている。