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金玉しようぜ!

将棋の戦略において、「囲い」を知らなければ守備がおろそかになる。
王将を取られたら負けなのだから、王将を極力戦場から遠ざけようというのが、囲いのコンセプトだ。

居飛車ならば左辺に、振り飛車ならば右辺に、自陣の王将を囲うことになる。
なぜか。
飛車という攻撃に特化した駒の付近で戦いが起こるため、その反対側に王将を囲うのである。

囲いは「矢倉」や「美濃囲い」、「穴熊」など、その堅さや形状によって様々だ。
堅さの概念は将棋において非常に大事で、王将の周りにどれだけ守りの駒が集まっているかの指標となる。
守りの駒というのは、基本的には金将と銀将である。
とりわけ金将は守りの要となる駒で、なるべく王将の近くに配置するのがセオリー。

唐突だが、玉将は駒に「玉」と記される。
おわかりだろうか。
つまり、玉将と金将が並ぶと、「金玉」が爆誕するのだ。
これは、将棋という由緒正しき遊戯における実にキュートな一面である。
前述のとおり、玉将の近くには金将を配置するのがセオリーだから、ほとんどの対局で金玉が爆誕することになるのだ。

江戸幕府が将棋を手厚く保護した背景には、徳川家の世継ぎを絶やさないために金玉を大事にしようという思想が間違いなくあったはずだ。
また最近では、将棋愛好家のつるの剛士が子宝に恵まれている事実も見逃せない。

年々少子化が進む日本において、将棋もとい金玉を大事に扱っていくことは、もはや国家を総動員してやるべきことなのだ!
金玉しようぜ!

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