レッツ右四間飛車!
将棋の戦法のひとつに、右四間飛車(みぎしけんびしゃ)というのがある。
非常に原始的かつ攻撃的な戦法で、4筋に飛車を振って右の銀を繰り出していき、右の桂馬も跳ね、さらには遠見の角が8八の位置から敵陣を睨んでいるというスタイル。
アマチュア将棋界では圧倒的な人気を誇り、右四間飛車でゴリゴリに攻め倒す棋風は老若男女問わずファンが多い。
しかし一方、プロの世界では対局に現れることがあまりない。
なぜというに、あまりにも愚直な攻め筋のために対策が徹底的になされているため、右四間飛車を採用するのに抵抗があるからだ。
だからといってアマチュア棋界から姿を消すやわな戦法ではない。
なんなら相手に右四間飛車をやられたら鬱陶しく思う棋士のほうが多いのではないか。
攻撃こそ最大の防御というアフォリズムがあるが、右四間飛車はまさしくそうで、著しく攻めに特化した戦法であるがゆえに相手からの攻め筋を難儀なものにしているのだ。
絶品将棋漫画『ハチワンダイバー』において、鬼のような猛攻を得意とする右角の十八番なのが右四間飛車で、漫画内では「ガードモード」というスタイルも描かれているほど。
だから今回は、みんな大好き右四間飛車を学ぶのに最適な良書を紹介させていただきたい。
中川大輔先生による『右四間飛車で攻めつぶす本』という、浅川書房から出ている棋書、私はこれをおすすめする。
いわゆる一般的な右四間飛車とは微妙に異なり、右の桂馬を端(1筋)に跳んで攻めるスタイルを採用していて、これがまた実戦において効果覿面、相手が受け方を間違えれば即有利な状況に持ち込める。
知っておいて決して損はない、右四間飛車のベリーベリーコケティッシュな筋をぜひとも学んでほしい。
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