読書ノート 「赤毛のアンの名言集」 赤毛のアン記念館・村岡花子文庫[編]
自分を奮い立たせてくれるコトバを書き写す。
「あたし、しみじみ、生きているのがうれしいわ─世界って、とてもおもしろいところですもの。もし、なにもかも知っていることばかりだったら、半分もおもしろくないわ。そうしたら、ちっとも想像することがないんですものねえ」
‘It just makes me feel glad to be alive - it’s such an interesting world. It wouldn’t be half so interesting if we knew all about everything, would it? There’d be no scope for imagination then, would there?
「バラが話せたら、きっと、すばらしく美しい話を聞かせてくれると思うわ」
‘Wouldn’t it be nice if roses could talk? I’m sure they could tell us such lovely things.’
「寝室というものは、眠るためにあるのだよ」
「あら、それから夢を見るためでもあるわ、マリラ。それにほら、部屋にきれいなものがあったほうがよけい、いい夢が見られるじゃないの」
「あたしの中には、たくさんのアンがいるんだわ。だから、あたしはこんなやっかいな人間なんじゃないかしらって、思うことがあるのよ。もしあたしが、たったひとりのアンだとしたら、もっとずっと楽なんだけれど、でも、そうしたらいまの半分もおもしろくないでしょうよ」
「だれだって、年をとりすぎたから夢が見れないなんてことはありませんわ。それに、夢は、けっして年をとりませんもの」
「あたしは、ちっともかわってないわ─ほんとに、いつも同じアンよ。ただ、かりこみをしたり、えだをひろげたりしただけなの。ほんとうのあたしは─そのうしろにいて─おなじなのよ」
母親であるということは、きわめて甘美である。しかし、きわめておそろしいことだ。
「おかあさんてものは、みんな、かあさんみたいにすてきなの?」
「マリラ、明日が、まだ、なにひとつ失敗をしない新しい日だと思うと、うれしくない?」
「なつかしい、美しい考えは、宝石のように胸にしまっておくほうがすてきだわ」
「あたしたちは、自分を必要とする人たちを、いちばんすきになるんじゃないかしら」
「人生のなやみのほとんどは、誤解からおこるのじゃないかと思うわ」
アンはわらい、ため息をついた。たいそう年をとり円熟し、かしこくなった気持ちがした─ということは、彼女がいかに若いかを示していた。
「人生に向かって戸を開くのよ。そうすれば人生が入ってくるわ」
‘Open your doors to life. and life will come in.’
アンの、モンゴメリの、人生に対する、強くゆるぎのない肯定に、なんだかこの世も捨てたもんじゃないな、という気持ちになる。
みんな、生まれてきてくれてありがとう。
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