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見えてるつもり、は見えてない

皆さんは『一蘭』に
行かれたことはあるでしょうか?

味集中カウンターと呼ばれる
間仕切り型のカウンターが
特徴的なこのラーメン屋は
その独創的な食空間が話題となり
大人気の店舗となっています。

以前一蘭に行った時
ふと考えた事がありました。
それは
自分が帰った後の片づけも
カウンターの内側からしてるのだろうか?
という事です。

カウンターの内側から見える世界

正確な事はわかりませんが
恐らくカウンターの内側から
片付けを行っているでしょう。

味集中カウンターは
遮るものが少いフラットなスペースの為
チェックが容易ですので
わざわざ椅子側に回り込まなくても
清潔な空間は保てると思います。

しかし
カウンターの内側と椅子側では
お互い見えている風景は
確実に違っており
そこには視界の差=死角が存在します。

果たしてカウンターの内側の人は
その死角に気がついているだろうか?
見え方が違うことに気が付いているだろか?
お客様目線での整理整頓は
保てているだろうか?

出来ているつもりが産む死角

何事も出来ているつもりでも
意外と出来ていないものです。

特に思い込んでしまったり
日常になってしまうと
出来てるつもり⇛出来てる。になります。

キャリアアップすればするほど
人気が出れば出るほど
疑う目を忘れがちとなり
最後には
死角の存在すら忘れてしまいます。

そうならない為にも
こうだろう、という想像を常に更新し
お客様目線を常に意識した
サービスを行えるように
想像と現実のすり合わせは欠かせません。

会場コーディネートにおける死角とは

例えばブライダルの打合せにて
会場装花を提案するとします。

その際、テーブルアイテムの一環として
キャンドルなども提案しますが
「あるとキレイですよー」と
アイテムの有無だけお伝えするのは
カウンターの内側
つまり売り手目線に留まっています。

多くの会場では明るい状態の歓談タイムと
イベントごとの暗転タイムが存在します。
つまり会場は一定ではなく
明暗を繰り返しながら進行し
様々な表情を見せるという事。

同じ会場を飾ることについて
時の流れが死角になっている為
お客様目線からズレた提案になり
心に響く提案にはなりにくいです。

もし時間の流れに伴う会場の変化を
打ち合わせでしっかりお伝えできれば
・明るい時用⇒装花
・暗い時用⇒キャンドル
これが会場には必須であると
受け止めて頂けます。

「ご入場や花束贈呈など、象徴的なイベントの時は会場は暗転しますが、その際に各テーブルのグラスにキャンドルが反射する様は、暗いからこその演出となりますし、空間を広く使える上に特別なシーンを優しく盛り上げる欠かせないアイテムですよ。」

セールストーク例

「私が個人的にキャンドルが好き、というのもありますがパーティー中、どちらかという邪魔になりやすいグラスの数々がキャンドル演出を盛り上げるうってつけのアイテムとなってますので活用しない手は無いと思っています。キャンドルが数百も揺らめく空間って体験した事ありますか?メチャクチャキレイですよ。それが無数のグラスに反射して…」

セールストーク例

オプション(モノ)としてのキャンドルと
シーン(コト)の必需品としてのキャンドル。
同じキャンドルのセールスでも
どちら目線のアイテムが刺さるかは
言うまでもありません。

婚礼会場は場所ではなく空間

花屋目線では
会場が暗転する事実は知ってても
装飾する事=花 を中心に
会場を捉えてしまい
まるで写真のごとく
シーンごとにぶつ切りで提案しがちです。

一方プランナーさんは
一連の流れの中でのワンシーンとして
暗転を受け止めますので
まるで動画のごとく
時間と空間を提案していきます。

花屋は設営が終わると退席しますので
会場が変化する事は知ってても見て
体感することはありません。
だから暗くなると装花は見えなくなるという死角に気がつかず
暗転時の提案に至らなかったりします。

もし設営後も披露宴が終わるまで
その場にいたとしたら
必ずキャンドルのセールスを
するようになるでしょう。
しかし花屋も商売ですので
そんなに長く居るわけにはいかないので
気が付けずにいるのです。

花のプロの前に会場のプロ

本来であれば
結婚式のすべてのシーンを共に体感する
プランナーさんがすべてのアイテムの
セールスをするのが望ましいです。

しかし
現実的なキャパオーバーだったり
専門的な知識不足だったりを補うべく
花屋など、各業種のプロが
参加する訳です。

あくまでも
花屋はプランナーさんの代わりに
会場装花を提案する訳ですから
花屋のプロ目線で提案をする前に
プランナーさん目線の確認が
出来ているか?死角はないか?
必ずチェックが必要です。

お客様は言いませんが
装花の打合せでは
会場装花について相談されてます。
決して花の相談では無いので
会場の事を理解してない花屋さんの話は
う二人の心には届きません。

わかってるつもり

死角は思い込みに潜んでます。
思い込みは思考では改善しませんので
迷ったら会場に足を運んで確認しましょう。

余談 キャンドルで迷ったら

ちなみにキャンドルについてですが
広いテーブルで十分スペースがあり
会場がしっかり暗転するの会場であれば
本物のキャンドルを。
狭いテーブルや
きっちり暗転出来ない会場では
LEDのイミテーションキャンドルが
おすすめです。

キャンドルは非常に熱くなりますので
十分なスペースが確保出来ない場合は
イミテーションを使うのが良いでしょう。
類似の効果として
コッパーワイヤーLEDも
おすすめしておきます。

ではまた。

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