クソったれ世界に用があるんだよ
何もない。何者にもなれない。友達もいない。
そんな私に「クリープハイプ」だけがあった。
今から10年前、私は高校生だった。
その頃から邦ロックブームの気配がし始めていた。
私のマイブームは、「誰よりも早く新しいバンドを見つけること」だった。いわゆる何か鼻につくサブカル女子の前線だった。
朝からスクールバスの1番後ろの席の窓側に座ってヘッドホンを当たり前のように装着し、3Gと4Gの狭間でYouTubeを漁っていた。
ある日、関連動画を見ると他のバンドとは雰囲気が違うバンドが