サカナクション
〜私の音楽観を作った音楽(2)〜
私の音楽観のなかで最も音楽活動へ誘導したのはサカナクションというバンドの存在だ。
私がサカナクションというバンドを認知したのは割と最近なのかもしれない。はじめての接触は、dinnerという江口洋介が主演を演じるドラマのタイアップになっていた『ミュージック』である。当時、割と攻撃的なサウンドやアップチューンな楽曲ばかり聴いていた私にとっての最大の転機になった。
バンドとクラブミュージックの融合だ。
このバンドはなんと言ってもライブがすごかった。レコーディングされたCD音源とはまるで違う音作りやアレンジを容易に取り入れてしまう。これが生きたバンドである。このライブの表現力の高さはチームサカナクションの集大成である。音響(PA)、モニターマン、ローディー、照明、レーザー、特効、VJ、オイルアート、衣装。ライブはフロントだけではない裏方も含めた色んな人が関わって作られる総合芸術なのだと理解した。
私がはじめて行ったライブは『SAKANAQUARIUM2017 10th ANNIVERSARY Arena Session 6.1ch Sound Around』だった。 もともとライブの演出が凄いことは知っていたが、このライブの凄さはスピーカー246本による6.1chサラウンドシステムと511本のRED BARによる演出だった。全方向からスピーカーが向けられ、規模の大きい映画館のようなサウンドだ。
中毒性の高い音楽のドラッグのようだ。
彼らのバンドサウンドや音楽に対する考え方に私は強く影響を受けた。