#11 宙ぶらりんの18歳の少年は、デザイナーになることにした
ずっと母を喜ばせたかった。家のお手伝いは率先してやったし、習い事も真面目にやった。その中でも勉強を頑張ると、母は特に嬉しそうだった。頭を撫でてくれた。だから小学校の頃から、勉強をたくさん頑張って学校の先生になるんだと思っていた。
僕は母子家庭で育った。母が全てだった。母が好きなものが好きだったし、嫌いなものが嫌いだった。(ウルフルズが好きで、ドッキリ番組が嫌いな母でした。)そんな母との二人三脚で育った僕も、思春期に突入。自分の好きなものと、母の好きな物が異なることに気づいた