星渉『神トーーク』 考察
著者紹介:星渉
講演会開始後わずか5年で7200人以上の参加希望者が殺到。手がけたビジネスプロデュース事例、育成した起業家は623人。初期の段階から半年以内に月収100万円以上にする確率は91.3%と日本随一。実現性の高いビジネスコンサルティングが話題となっている。コンサルティングの申し込み率は92.1倍という倍率を記録し海外へも活動の域を広げている。
『神トーーク』では部下や、後輩、友人との人間関係に焦点を置いています。「伝え方」は両者の関係を良好に維持していくためには重要なスキルになります。ただ稀に自分が伝えたい内容は100%伝えきることができておらず相手との食い違いが起きてしまうことがあります。ある大学の研究では異性に思いを伝えた際、相手はそこから78%の内容をくみ取り理解するという結果が出ています。つまり残りの22%に話の肝があったとしたらそのメッセージは届いていないということです。これが職場の中で頻繁に起きていたらどうでしょうか...。本書では特に職場関係などにおける人の心を動かす術についての紹介がありました。今回はそのいくつかを紹介するとともに考察も述べていきたいと思います。
絶対条件
人の心を動かすのには3つの条件があります。それは以下の3つ。
・日常での振る舞い
・安心感
・承認欲求を満たしてくれる
人間は認められたい生き物です。その証拠にTwitterやInstagramなどのSNSは国を超えて多くの方が利用しています。承認欲求を満たす一番の要因は「褒められること」です。基本的な褒め方には2種類あります。自己確認と自己拡大です。
・自己確認・・・自分自身が知っていることについて褒められる
・自己拡大・・・自分自身が知らない一面について褒められる
特に自己拡大はより効果的な褒め方であると言われています。
EX)〇〇さんて意外と〇〇なところがあるよね、いつもありがとうね。
好意の返報性
例えばAさんに持っていたチョコをあげるとします。それだけでもAさんの中であなたの好感度は上がっています。また「この人に何かお返しをしよう」という気持ちが芽生え好意が少しずつ上昇していきます。この心理は恋愛などでもよく活用される方法で、ちょっとしたプレゼントや手土産をあげることで相手からの印象をあげるとともに好意として自分に返ってくるというものです。小さなお願いをするというのも返報性があると言われています。
相手の話を聞く
人は話をするのが好きな生き物です。特に自分の知っている話は大好物。人は自分に関する話をしているとき、ご馳走を食べているときと同等の幸福感を得ているそうです。つまり、話を聞くだけで相手に「幸福感を与えてくれる人」という印象を植え付けることができます。
しかし単純に聞くと言っても定義があります。「傾聴の定義」として示されているのが以下の3つです。
・話をさえぎらない
・短くうなずき、内容を確認する
・手短な質問
自分が話をしているのに食い気味で質問をされたり、割り込まれたりされたら不快になります。なので相手の話をよく聞き、区切りのいいところで相槌や質問を加えてください。それによって相手は不快感を得ることなく話を続けることができます。身の上話や相談事での一番の狙いは聞き手の武勇伝や主観ではなく本人が解決策を見つけ納得することです。そこを弁えて相談にのりましょう。
星さんほかにも著作があり講演会も開いています。講演会に関しては倍率がかなり高く聞ける見込みはかなり薄いですが機会があれば聞いてみたいです。