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ハンドレッドエントラント、ワンヘッド


『…あしびきの』

パーシモン・マンカインドは屋根を跳び移りながらチャントを詠む。

『山鳥の尾のしだり尾の、ながながし夜をひとりかも寝む…!』

闇が一帯を包み、彼の獲物…一人の男が地面へと倒れ込んだ。
「長き夜の中、永き眠りに堕ちよ…」パーシモンはダガーを構え…

『…秋の田の…かりほの庵の…苫をあらみ…我が衣手は…露にぬれつつ』

「なっ!?」水がパーシモンへ纏わり付き、耳を目を、口を鼻を塞ぐ。
…そして夜は明け、目覚めた男は濡れた袖を一瞥し、再び歩き出した。

ジュント・クインは樹上から眺める。「こうも早く骨牌が始まるとは」
骨牌。骨に、位牌になるまで…即ち生きるか死ぬかの決闘。
戦は始まった。様子見などを許しはしない。

『…吹くからに、秋の草木のしをるれば、むべ山風を嵐といふらむ』

彼へと、一陣の猛風が吹きつけた。




集められしは100の魂。

選び抜かれし者共よ。詠い、殺し、生き残れ。

百人が、一首になるまで。


【続く】

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