これからの時代に、この世界で、僕がやりたいこと
POOLOの卒業制作。これに何度向き合おうとしただろう。その度に自分に見合わない大きなことを、書こうとして、断念して、noteの下書き保存が溜まってしまう。まるで小説家が、原稿を書いてはその文章の拙さに丸めてゴミ箱に捨てるを繰り返して、丸くなった紙で部屋がいっぱいになるように。というのは少し盛っただろうか。
という背景があったので、自分の言葉で書くということをこの胸に刻んで、文章を再出発しようと思う。いい文章とは、心で書く文章だと自分を慰めながら。
1.POOLOとの出会い
POOLOとの出会いは、2019年3月28日。twitterを眺めていると、
「僕らの時代で、グローバル人材をアップデートする。」
というコピーとともに、TABIPPOの新プロジェクトが、TLに流れてきた。またTABIPPOが面白いことをやってるなとわくわくしながらも、仕事が忙しいし、自分には関係ないなと、どこか他人事のように見ていた。
そんなこんなでこれまでと変わらない日常を過ごしている中で、何か違和感を感じていた。自分は今後も自分のやりたいやわくわくを、忙しさを言い訳に先延ばしにしてしまうのか。先延ばしにしたらいつやるのか。これが自分の理想の姿なのか。
問いが好きな僕は、いつも問いベースでこんなこと達を考えているのだが、結局はPOOLO申し込みの最終日の23時。ここで申し込まなかったら、絶対後悔すると思って、1時間で心のままに書いた文章を送信した。それがPOOLOという素敵な1年のプロローグだった。
2.この1年間
POOLOが始まった。
僕は無類の新しいもの好きで、何かが始まる時に一番わくわくを感じる。新しいものは自分のセカイを無条件で広げてくれるので大好きだ。大学4年生の時、今から4年前に、名古屋でTABIPPOの学生スタッフを始めた時のようなわくわくを確かに感じていた。
そしてそのわくわくを感じながら、POOLOをやる中で、3つの目標を掲げようと思った。
①青春をしたい
大人になると、約束をしないと会えない関係性しかなくて、何か面白くない。学校みたいに、理由はなくても週に1回会える環境に身を置いて、青春をしたい。そう思ったのも、自分は高校時代を勉強に捧げたため、青春をいまだに追い続ける青春ゾンビだからである。
②キャリア教育について考えたい
自分が教育業界に身を置いているのも、キャリア教育に興味をもっているから。POOLOの機能の1つとして、参加者のキャリア形成があったため、それをどのようにサポートしていくのか純粋に興味があった。
③自分のキャリアについて考えたい
自分の中で、今後具体的にいつまでに、どのような状態になっていたいのかという部分が明確になっていなかった。POOLOというコミュニティの中で、他者と向き合うことで新しい世界・選択肢が見れるようになり、自分と向き合うことで自分の中の軸をより確固たるものにすることで、より理想に近い選択肢を選べるのではないかと思った。
その目標を胸に抱きながら1年という年月を駆け抜けていった。
笑ったり、泣いたり、怒ったり、喜んだりというよりかは、笑ったり、笑ったり、笑ったりした青春だった。感情の振れ幅を大事にしながら、でも結局は幸せになるために、前を向いていくとてもポジティブな1年間だった。
そして写真では遊んでばっかりいるみたいだけど、後半では自分のやりたいことも大分見えてきて、学びやその実践に時間を使うことができた。そして2020年6月7日、僕たちはPOOLOを卒業しました。
3.そしてこれから
これからの時代。様々な変化がある中で、自分が着目したいのは、POOLOを始める前と変わらずキャリア教育。今となっては、キャリアという言葉は少し違うと思っていて、本当の自分と理想を見つける教育や場所の提供をしたいと思っている。
その背景としては、国が提示してくれる大きな物語が消失していて、みんながどこに向かっていけばいいのか迷っているからだ。
これまでは、国のため、企業のために尽くして働く、そこで認められることが幸せという観念が主流だったから、国や企業が提示してくれる「こうあるべきだ」という大きな物語に従っていれば幸せだった。
でもこれからの時代は違う。価値観が多様化していく中で、何が正義かを大きな単位で示すことはなく、各々が自分なりの正義をもって、自分の正義を貫けるコミュニティを作ったり、参加したりしなければならない。そうなった時に、自分という軸がないとそもそも自分の幸福度を最大化できる生き方に迷いながら生き続ける人生になってしまう。
そういったことがないように、POOLOでも学んでいたコーチングを通して、その人が「本当にやりたいこと」「在りたい自分」を見つけて、それを達成するお手伝いをしたいと思うようになっていきました。
POOLOは、”やりたい”を応援してくれるコミュニティで一期生の23人が僕のコーチングを受けてくれました。おかげで経験と自信がつきました。本当にありがとうございます。POOLOの二期生に対してもコーチングの提供などをできたらと思っています。
コーチングについての想いは以下のnoteに綴りました。
そして上記を踏まえながら、POOLOに最初に提示してもらった
「21世紀のグローバル人材とは何か?」
という問いについて自分なりに答えるのであれば、
「他者に対して自分の想いを伝え、地球視点を含んだ共通の理想を創造し、達成のための行動ができる人材」
と答えたい。ここで自分が大事だと思っているのは、3つの視点を持つこと。
①他者の視点
人間は社会的な動物なので、絶対に一人で生きていくことはできない。そうなった時に、他者とのコニュニケーションが必要である。外国人であれば、文化や言語が違うので、他者性が強調されることが多いが、価値観が多様化している今、人によっては日本人同士の方が分かり合えない場合もあるのかもしれない。そういった他者(自分以外の人間)とは完全にわかり合うことはできない。しかし、部分的にわかり合うことはできる。その前提に立って、相手の言動の背景を想像したり、実際に聞いてみたりすることで、自分の想いと他者の想いを同時に実現できる理想を創造することができるのではないか。
②地球の視点
「わたし」と「あなた」の二人が満足すればいいのではないことは最近のコロナの状況でも明らかである。「わたし」と「あなた」が満足するかつ、地球にとってもプラスのものになっているのか、地球に聞けるわけではないので、これに関しては答えを出すのは難しいが、人類の過去の失敗からどういった行為が地球のためにならないかをある程度は考えることができる。これを考慮に加えることがグローバル人材としての条件なのではないか。
③未来の視点
相手を思い合うだけでは関係性が長続きしない。お互いのいいところと悪いところが見え隠れするだけである。それが長続きするのは、共通の理想という虚構の存在があるから。星の王子様を書いたサン=テグジュペリも言っている。
「愛とはお互い見つめあうことではなく、共に同じ方向を見つめることである」
ただこの問いについて考える中で明らかに自分には、知識と経験が不足していることがわかりました。最近の趣味は、100分de名著を観ることなのですが、もっと今の時代が作られた背景や、現状のシステム、それが向かっていく方向について考えたいと思いました。この1年は、本や100分de名著を観るなかで、このセカイについてもっと知っていきたいと思っています。
そして、知るだけではダメで、体感しないと意味がないと思って、世界一周に行くことにしました。自分はすぐに大きなことを語りがちなので、一時期将来の夢を「世界平和」と掲げていました。
でもその自分の言葉のハリボテ感に、虚しさを感じていました。「世界平和」と言いながら、自分の周りの人たちですら幸せにできていないのではないか。まだ5カ国しか実際に行ったことがないのに、世界の本当の姿を知っているのか。
そうなった時に学ぶと同時に、自分の経験にしていく。自分の言葉で語れるほど血肉に落とし込んでいく必要がある。そうなったらこの目で見て、この鼻で嗅いで、この耳で聞いて、この口で味わって、この手で触れて、そこから自分が感じるしかないんだと思いました。
25歳になってもまだまだ青臭いことを言っているのは自分でもわかっているけど、わかった気になって、自分の世界に閉じこもって、その中で偉ぶるような大人にはなりたくなくて、綺麗事を言い続けようと思う。綺麗事で片付けられないことも背負いながら。
思いついた順番に話したら、とてもわかりにくい文章になってしまった。最近自分の今後の目標をまとめたので、こちらをご覧ください。
この答えに辿り着けたのは、POOLOとの出会いがあったからで、POOLOの運営・参加者にはとても感謝をしています。
POOLOを通して、自分は一生TABIPPOの熱烈なファンであることを再確認しました。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
そしてこれを読んでくれたみなさん
「21世紀のグローバル人材とは、なんだと思いますか?」
そしてコロナという絶望の中で
「あなたはどう生きたいですか?」
大きな理想じゃなくていい。あなたなりの答えを聞かせてください。